慶大・阿加多「諦めない」 社会人経由、2年後プロ目指す

[ 2012年12月25日 09:03 ]

2年後のプロ入りを目指す慶大・阿加多

 今年度の東京六大学野球4年生の進路が、ほぼ決まった。慶大・阿加多(あがた)直樹捕手は日本生命に進み、2年後のプロ入りを目指す。

 一度は野球を諦めた。だが、大学最後の早慶戦で2連敗を喫した直後、阿加多に再び野球熱が湧き上がってきた。「このまま終わっていいのか」。関係者に頼み込み、日本生命のグラウンドでトライアウトを受けた。数日後、合格通知が届いた。

 今春リーグ戦では打率・447で首位打者を獲得。ドラフト前にプロ志望届を提出した。社会人チームからの誘いを断り、進路はプロ一本。指名がなければ一般就職すると決めていた。就職浪人することさえ辞さないつもりだった。「それが早慶戦連敗で心境が変わってきた。一度決めた進路を変えることはダメなことだと思った。でも、自分の気持ちに素直になると…。どうしても諦められなかった」。売りは打撃。大学3年時に捕手に転向したが、社会人では再び外野で勝負することを決めた。

 刺激も力に変える。チームメートの福谷は中日から1位指名を受けた。「やるからにはプロを狙いたい。福谷よりも阿加多と言ってもらえる選手になりたい」。土壇場でつながったプロへの道。2年後のチャンスは逃さない。

 ◆阿加多 直樹(あがた・なおき)1990年(平2)11月12日、神奈川県生まれの22歳。小5から野球を始め領家中時代は横浜旭ベースボールクラブに所属し、3年夏の全国大会に出場。慶応では3年春夏に甲子園出場。慶大では3年春からレギュラーを獲得し、4年春には首位打者。1メートル83、83キロ。右投げ左打ち。

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2012年12月25日のニュース