阿部 4番譲れない!球界最高年俸5億7000万円の責任感

[ 2012年12月20日 06:00 ]

ちょんまげカツラで居合を披露する巨人・阿部

 巨人・阿部慎之助捕手(33)が19日、都内の球団事務所で契約更改交渉を行い、1億7000万円増の年俸5億7000万円でサインした。現役日本人選手では球界最高年俸で、歴代でも3番目の高額契約。原辰徳監督(54)の来季構想では5、6番での起用も検討されるが、現役最高年俸の責任感から4番死守を宣言。主将、正捕手を含め、来季も一人3役を務める考えを示した。

 球団の最大限の評価に阿部も表情を崩した。5億7000万円という数字に「机に並べたらどんなになるのかな。凄いなと思いました」。そしてすぐ表情を引き締め直し、「凄い評価をいただき、なお一層責任感が増しました」と語った。

 今季は打率・340、104打点で12年目で初タイトルとなる首位打者と打点王の2冠を獲得。交流戦、セ・リーグ、CS、日本シリーズ、アジアシリーズと、大黒柱として巨人を球界初の5冠に導いた。「来年も同じ5冠を達成するのが目標」。その上で来季も主将・4番・正捕手の一人3役を務め上げる覚悟だ。「やはり高いギャラをもらっているので。それくらいやらなきゃいけない」。今季80試合座った主砲の座を譲るつもりはないと強調した。

 ハワイ優勝旅行から帰国した18日に原監督は「(阿部)慎之助が5、6番にいてくれたら。これは僕の中での理想」と来季構想の一端を披露した。実際に阿部自身も「適任者はたくさんいる」と村田、長野、坂本らチームメートの実力も認めている。だが、そんな指揮官の心遣いも無用だ。「捕手をやっている負担を考えての言葉だと思うのでそこはありがたく受け止めて…」と、内部競争に負けるつもりもない。

 来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)も見据えている。「きょう、あすには始動しようと思う。もう20代の体じゃない」と、例年よりも前倒しして動き始める考えだ。侍ジャパンの4番、そして巨人の4番として、1年間君臨することができれば、来オフは04、05年佐々木主浩(横浜)の球界史上最高年俸6億5000万円を超える可能性も見えてくる。

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2012年12月20日のニュース