3勝の山本昌 球団新記録達成でご祝儀の50%増

[ 2012年12月7日 06:00 ]

50パーセントアップで更改し笑顔で会見をする山本昌

 「竜の至宝」査定だ。中日の山本昌投手(47)が6日、名古屋市内の球団事務所で契約交渉に臨み、2000万円増の年俸6000万円でサインした。今季は3勝(2敗)にとどまり本来はダウン査定だったが、球団側は数々の最年長記録を更新し続ける“人間国宝級”の左腕をチームのシンボルとして評価。出来高払いをなくす代わりに異例のアップとなった。

 「球団最多勝のお祝いということで少し上げてもらった。その代わりインセンティブを取っ払おうと。30年目の契約だしわかりやすく、ということでサインしました」

 4月30日のDeNA戦(ナゴヤドーム)で球団新の通算212勝。もはや「1勝いくら」で評価する選手ではない。佐藤球団代表は「査定通りならアップはあり得ないけど、もう二度と現れない存在。ふさわしい契約を考えた」と“看板料”も込みの契約となったことを説明。30年連続で同一球団で同じ背番号をつけることをギネスに申請することも検討中だ。

 球団から要請されたことを聞かれ「辞める時は早く言ってくれってことかな」と笑わせた左腕。契約後は大阪城ホールで行われた「プロ野球オールスター スポーツフェスティバル」に出場するため「(47歳の)オレが出るのおかしいでしょ」とこぼしながら急行した。このオフも休まず、精力的に自主トレ中。球界の常識を超越する「投げる伝説」の物語は、まだまだ終わらない。

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2012年12月7日のニュース