杉内 中継ぎでもWBC出たい 左肩は「問題ない」

[ 2012年12月4日 06:00 ]

郡山市の守山中で生徒らとハイタッチしながら退場する巨人・杉内

 第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの候補選手34人が、4日に発表される。メンバー入りが確実とみられる巨人・杉内俊哉投手(32)は3日、来年3月の本大会までに違和感を抱える左肩の状態を仕上げる意気込みを示した。09年の第2回大会では中継ぎでも起用されたが、今大会でもメンバーに選出されれば役割にはこだわらない意向だ。

 杉内の言葉に一段と力強さが増した。果たして来年3月に間に合うのか。患部の状態を問われると、胸を張り、きっぱりと言い切った。

 「大丈夫。検査でも問題はなかった。間に合うというか、問題ない」

 シーズン終盤に左肩違和感を訴え、9月29日のDeNA戦(横浜)を最後に実戦マウンドから遠ざかっている。その上、10月30日にブルペン投球して以降、1カ月以上ボールを握っていない。それでもこの間を「いい機会にしたい」と前向きに捉え、下半身や体幹を中心としたトレーニング期間に充ててきた。11月上旬に患部の精密検査も受け、異常がないことも確認されたため近日中にキャッチボールを再開する。

 「日の丸は特別。自分を成長させてくれるし、自分への挑戦でもある」と侍ジャパン入りに強い意欲を見せる。一般的に肩は、無理すれば選手生命にも響きかねない箇所。それでも日本代表のユニホームには思い入れがある。WBCには06年の第1回大会から参加。11月16、18日に行われたキューバとの国際強化試合もテレビ観戦し「キューバの選手はスイングスピードが速い」と鋭く目を光らせた。

 選ばれれば何でもやる覚悟はできている。メジャー組が中心となった09年の第2回大会では、中継ぎで5試合に登板し6回1/3を無安打無失点。不慣れな中継ぎでの起用に応えるべく、早く肩をつくるためにブルペン以外に、ベンチ裏の通路でもキャッチボールするなどして、原監督を感動させた。メジャー組不在の今大会は先発での起用も考えられるが「先発へのこだわりはない。あの経験ができれば、どのポジションでもいい。日本チームの力になりたい」と意気込んだ。

 「(メジャー組を除く)日本のメンバーだけで3連覇をもぎ取るのを想像するだけで楽しみ」。出場へ向けた揺るぎない信念。杉内が来年3月に照準を定めた。

 【杉内 左肩痛の経過】

 ▽12年8月22日 練習中に左肩の違和感を訴えて翌23日のヤクルト戦(神宮)の先発を回避。23日に出場選手登録を抹消された。

 ▽9月3日 1週間のノースロー調整を経て、9月1日に約70メートルの遠投を行い、2日にはブルペンで22球。3日にはシート打撃で打者10人に30球を投げ、安打性の当たりは4本だった。

 ▽同7日 ヤクルト戦(神宮)で22日ぶりに実戦復帰し、5回2/3を2失点で11勝目。7月27日の広島戦(マツダ)以来、42日ぶりの白星を挙げた。

 ▽10月5日 再び左肩の違和感を訴え、10月6日のDeNA戦(東京ドーム)の先発を回避。その後、CS、日本シリーズの登板も回避した。

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2012年12月4日のニュース