ブーイングどこ吹く風 原巨人が王手!打線組み替え0点→10点

[ 2012年11月2日 06:00 ]

<日・巨>4回無死一塁、加藤の胸元付近への投球が捕手のミットをはじく。柳田球審は目を閉じているように見えるが…

日本シリーズ第5戦 巨人10―2日本ハム

(11月1日 札幌D)
 大ブーイングを背に王手をかけた。コナミ日本シリーズ2012は1日、第5戦が行われ、巨人が3年ぶり22度目の日本一へあと1勝とした。

 日本ハム・多田野数人投手(32)が4回無死一塁で打者・加藤健捕手(31)に対しての初球を頭部付近に当てたと判定され、日本シリーズ史上初の危険球退場。「誤審」ともいえる判定に札幌ドームは騒然とした雰囲気に包まれたが、巨人打線は先発全員の15安打10得点と猛爆発。3日、東京ドームに戻っての第6戦で栄冠をつかむ。

 試合中に激しいブーイングを起こした日本ハムファンは、グラウンドに背を向けそそくさと出口に向かった。お立ち台に向かい怒声を上げた中年男性も。敵地で王手をかけた原監督の声だけが力強かった。

 「2勝2敗という緊張感のある中で第5戦を迎えた。札幌で1つ勝てたというのは大きい」。終わってみれば先発全員の15安打10得点で圧勝した。

 チームは右膝裏の違和感で阿部が2戦連続欠場の緊急事態。前夜は4番を欠いた打線が、延長12回の死闘の末に零敗を喫し、敵地で連敗。重い空気を振り払うため、原監督は大きく動いた。前日4番だった高橋由をベンチに下げ、4番に村田、矢野を5番に据えた。

 6番にはここまでポストシーズン出場なしのエドガーを抜てき。「常に本人たちは準備をしてくれているわけですから、その信頼の中で彼らをスタメンに入れている」。前日はベンチを外れた7番ボウカーが2回に先制2ラン、エドガーも2安打1打点。今シリーズ初先発の加藤も2安打2打点。指揮官は「水を得た魚のごとくやってくれた」と上機嫌に振り返った。

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2012年11月2日のニュース