小川監督 ヤンキース戦法で戦う!畠山&バレに代打も

[ 2012年10月12日 06:00 ]

 ヤンキース戦法。これがヤクルト・小川淳司監督(55)の短期決戦の極意だ。13日からの中日とのCSファーストステージ(ナゴヤドーム)に臨む指揮官が練習直前に声を弾ませた。

 「9回、3番打者。あそこでロドリゲスに代打。短期決戦ではそういうことをしないといけない。そしてその調子の善しあしを、われわれが決断しないといけない」

 練習前にア・リーグ地区シリーズ第3戦のヤンキース―オリオールズをテレビ観戦。1点を追う9回1死の場面でジョー・ジラルディ監督が3番のロドリゲスに代え、代打イバネスを起用すると同点弾を放った。イバネスは次打席の延長12回でもサヨナラ弾を放った。

 選手の状態をいかに見極めるか。特に短期決戦では重要なことをジラルディ監督から学んだのだ。ヤクルトの主軸も万全ではない。畠山は右脇腹肉離れから復帰も体調不十分。2年連続本塁打王のバレンティンも調子の波が激しい。今季、畠山とバレンティンへの代打策は一度もないが、短期決戦なら遠慮はいらない。機能しないなら代打を起用する構えでいる。

 「ミレッジがどういう形で出場するか分からないけど、ここという巡り合わせで(代打で起用という)そういうこともしないといけない」。左肩鎖関節捻挫が完治し、CSに間に合うミレッジを主軸の代打に使うプランを披露。今季限りで引退する宮出も長打力があり、候補の一人である。

 CSは09年第1S、昨季ファイナルSと、中日に敗退。今季は13勝8敗3分けと勝ち越したが、9・5ゲーム差を離された。「小が大を食うつもりでやる」と小川監督。ヤンキース戦法を駆使して「3度目の正直」を狙う。

 【ヤクルトとCS】

 ☆09年 高田監督2年目で06年以来のAクラス入り。リーグ3位で初のCS進出を果たしたが、新型インフルエンザのまん延で主力6選手が離脱。選手登録枠28人に満たない26人で中日との第1Sに臨んだ。1勝1敗で迎えた第3戦は先発・由規が4回2失点KO。4―7で敗退。

 ☆11年 小川監督就任1年目の年にリーグ2位でCS進出。巨人とのファーストSは2勝1敗で突破。中日とのファイナルSでは石川を中3日で先発、館山を中4日でリリーフ起用。総力戦で臨んだが、5戦でわずか8得点、チーム打率.194と貧打が響き、2勝4敗で再び中日に敗れた。

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2012年10月12日のニュース