マエケン2冠惜しい 防御率タイトル確実も奪三振は届かず

[ 2012年10月9日 06:00 ]

<D・広>広島・前田健は1失点完投で14勝目

セ・リーグ 広島8―1DeNA

(10月8日 横浜)
 広島の前田健太投手(24)が8日、今季最終DeNA戦(横浜)で9回を7安打1失点。5度目の完投で14勝目だ。

 「スゴく楽しかった」。この日限りで現役を退く石井とグラウンドで汗を流した189分間。自らのタイトルを追求しながらも、尊敬する先輩とのプレーには純粋に心を躍らせた。今季最多140球の力投だった。

 「奪三振のことは別にして、元々、最後まで行きたいと思っていた。琢朗さんに“おまえが代わるまで(遊撃を)守る”と言ってもらっていたし。三振? 無理でしたね」

 7回までに6三振を奪い171個。アト1つで1位の巨人・杉内に並ぶ。8回2死、代打金城のハーフスイングがボールと判定され、右腕は思わず苦笑した。この判定が響き、3年連続の奪三振のタイトルは逃した。

 「8、9回は取りたい思いもあったけど、悔しさはない。むしろ、すがすがしい気持ちです」

 ノーヒットノーランを達成した4月6日のDeNA戦。そして投球回数は3年連続で大台を超えた(206回1/3)。チームでは89~91年の川口(現巨人投手コーチ)以来となる勲章。それでいて防御率は驚異の1・53を誇る。

 「イニング数がセでトップ。その上で防御率も1位なので、スゴく嬉しい。自信になります」

 草創期のエース・長谷川良平氏が55年にマークした、防御率1・69の球団記録を実に57年ぶりに更新する快挙だった。

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2012年10月9日のニュース