楽天 田淵ヘッド退団へ 佐藤投手コーチの去就も流動的

[ 2012年10月8日 06:00 ]

<ロ・楽>戦況を見つめる楽天の(左から)大久保コーチ、三輪コーチ、星野監督、田淵ヘッドコーチ

 楽天がコーチ陣の大幅刷新を図ることが7日、分かった。星野仙一監督(65)を支えてきた田淵幸一ヘッドコーチ(66)の退団が決定。今季は球団創設8年目で初めて前半戦をAクラスで折り返しながら、後半に失速し、CS進出を逃した。このほか、本西厚博外野守備走塁コーチ(50)、2軍では仁村薫野手総合巡回コーチ(53)と広橋公寿育成チーフコーチ(55)の退団も決まった。9日に発表される。

 2年連続のV逸を受け、球団がコーチ陣の大幅な入れ替えを断行する。この日までに星野監督の来季続投が決定したが、それと同時に1軍では田淵ヘッドコーチ、本西外野守備走塁コーチと来季の契約を結ばない方針を決定。8日のロッテとのレギュラーシーズン最終戦(QVCマリン)を待って、9日に発表される。

 田淵コーチは星野監督の大学時代からの盟友でもあり、02、03年は阪神チーフ打撃コーチとして当時の星野監督を支えた。星野監督が日本代表監督を務めた08年の北京五輪でもヘッド兼打撃コーチとして入閣。昨年からは楽天のヘッドコーチとして星野監督をサポートしてきたが、球団が大幅にコーチ陣を見直す方針を固めたことで、指揮官よりも先に球団を去ることになった。

 チームは開幕当初はエース田中が故障で離脱しながら、美馬、釜田、辛島ら若手先発陣が台頭。野手も銀次、枡田が躍進し、球団創設8年目で初めて前半戦をAクラスで折り返した。しかし、夏場以降に失速し、4日の西武戦(Kスタ宮城)で引き分けてBクラスが確定。星野監督は「選手は少しずつ成長しているが、何かが足りない」と話し、秋季練習では過酷なトレーニングを課して選手の成長を促す方針だ。

 来季はCS進出が至上命題となる楽天にとって、コーチに求められるのは育成力と同時に作戦能力。その点を踏まえて来季の組閣作業を進めている中、田淵、本西両コーチのほか、2軍では仁村野手総合巡回コーチ、広橋育成チーフコーチの退団も決定。さらに佐藤義則1軍投手コーチの去就も流動的で、大幅入れ替えとなる可能性がある。急ピッチで組閣作業を続け、16日からの秋季練習で星野政権3年目の新体制がスタートする。

 ◆田淵 幸一(たぶち・こういち)1946年(昭21)9月24日、東京都生まれの66歳。法政一から法大を経て、68年ドラフト1位で阪神入団。69年に新人王、75年には本塁打王を獲得。79年に西武に移籍して2年連続日本一に貢献。84年に現役引退。通算成績は1739試合で打率.260、474本塁打、1135打点。90~92年にダイエー(現ソフトバンク)監督、02、03年に阪神の打撃コーチを歴任。08年北京五輪では日本代表のヘッド兼打撃コーチを務めた。11年から楽天のヘッド兼打撃コーチに就任。1メートル85、94キロ。右投げ右打ち。

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