選手能力を数値化…ハム常勝の秘密 1億円で開発した独自システム

[ 2012年10月3日 07:30 ]

 日本ハムは昨オフにダルビッシュが移籍。さかのぼれば小笠原、新庄、森本…。主力の退団があった中でも、常に優勝争いをしてきた。

 その一つの秘密が球団独自に開発し、05年から導入している「ベースボール・オペレーション・システム」(通称BOS)だ。チーム編成に必要な情報の一元化を図るため、初期費用として約1億円をかけて構築した同システムでは選手個々の能力、現場の意見を踏まえて数値などでデータ化。選手をS(60~70点)、A(50~60点)、B(40~50点)、C(30~40点)の4段階に分ける。現場の意見は複数の評価を集めることで、過去の実績にとらわれず現時点で支配下選手が今どのランクにいるのかを主観ではなく客観的に把握することができる。有事の際の戦力穴埋めは可能か、編成上の補強ポイントはどこか、最終的な判断もスピーディーかつ多角的に下せるようになった。

 近い将来起こり得るチーム編成上の問題点も見えてくるから補強の焦点も絞れる。結果、FAなどで選手が抜けても大きな戦力ダウンもなく、安定して常に上位争いに絡むことが可能となった。「ただ、最終的に判断するのは“人”。それをサポートするのがこのシステム」と球団関係者。栗山監督招へい理由の一つは、同システムを導入する球団方針の理解者だったことだ。

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2012年10月3日のニュース