久保 今季国内FA“消滅”…NPBが資格日数間違い

[ 2012年9月23日 06:00 ]

<神・中>NPBの手違いから国内FA取得が1年遅れになってしまった阪神・久保

 日本野球機構(NPB)は22日、阪神の久保康友投手(32)のフリーエージェント(FA)資格日数に誤りがあったと発表し、同投手と阪神に陳謝した。開幕前は「7年23日」としていたが、「7年」に訂正。資格日数が減ったことで、今季途中に2軍落ちしている久保がシーズン終了までに国内FAの資格取得条件(8年)を満たすのは厳しい状況になった。

 FA資格日数は、出場選手登録日数が145日に達すると1年として計算される。昨季の久保の登録日数は136日だったが、故障者特例措置で32日を加算された。同措置による加算分は年度をまたいでは適用されないため、本来なら加算分は9日。しかし、NPBの下田邦夫事務局長によると、残りの23日分も「今季に持ち越して入力してしまった」という。

 久保側が数日前に関係各所に問い合わせ、選手会とNPBがすり合わせた結果、入力の誤りが発覚。両者は例年、FA公示時期に向けてクロスチェックを行うが、今季は開幕時の確認はなかったという。久保は球団を通じ「人間がやっていることだし、ミスは仕方ないと思う。それがたまたま自分だっただけだと思います」とコメント。四藤慶一郎球団専務は「NPBのミス。(FA権は)選手の権利なので間違いはあってはならない」と話し、NPBに対して早急な原因究明と再発防止の対策を求めていく。

 ▼松原徹・日本プロ野球選手会事務局長 選手にとってFA資格日数は大事。1日欠ければ1年に満たなくなる場合もある。ウチとNPBでダブルチェックをし、FAを取得する年の選手については特に精査するが、今回はミスがあった。

 ▽故障者特例措置 前年出場選手登録日数が145日以上(1シーズンとして換算)の選手が故障して145日の登録日数を満たせない場合、FAの登録日数として最大60日を加算できる救済制度で、07年シーズンから採用された。2月1日から11月30日の間にグラウンド上で発生した故障が対象で、加算日数は2軍公式戦に出場する日までになる。60日以内なら何度でも加算できる。救済された場合、翌年は対象外となる。

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2012年9月23日のニュース