ここが宮本の凄さ!2000安打&400犠打なら日本初

[ 2012年9月4日 07:54 ]

通算400犠打にあと2本と迫ったヤクルト・宮本

 ヤクルトの宮本慎也内野手(41)が通算400犠打にあと2本と迫った。5月4日の広島戦では通算2000安打も達成したベテランが大台突破で新たな金字塔を打ち立てようとしている。

 通算400犠打以上は、歴代最多の533犠打を決めた川相(中)と、451犠打の平野(ロ)だけ。宮本は史上3人目の大記録が目前だが、1年目の犠打は95年4月21日の阪神戦で決めた1本のみ。8番での出場が多かったプロ序盤はバントの機会も少なく、大記録に手が届くとは予想もしなかっただろう。 

 転機が訪れたのは99年。開幕から主に2番を任され、セ最多の45犠打をマーク。失敗も10とまだまだ未熟だったが、場数を踏んで技術を磨いていった。その結果、01年には67犠打を決め、91年川相(当時巨人)の66を抜く日本新記録を樹立。前年までのバント成功率は通算・825だったが、この年は・946と「バント名人」の称号を手にした。特に最近2年間は31本の成功に対し失敗がわずか1と、技術は究極の域に達している。

 400犠打を達成した前出の川相と平野はいずれも安打が2000本未満。また、通算2000安打以上の41選手の犠打数を見ると、宮本以外では新井(近)の300が最多となっており、2000安打と400犠打を両立すれば、日本初になる。

 ただし、メジャー・リーグには達成者がいる。川相に抜かれるまで世界記録の512犠打を誇ったエディ・コリンズ(アスレチックス、ホワイトソックス)で、安打も通算3315本放っている。その、コリンズが2000安打を1920年、400犠打を1922年に達成してから90年もの間、追随する選手が出なかった至難の両立。多くの打席をバントで犠牲にしながら、安打を積み重ねた偉業の達成に注目したい。

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2012年9月4日のニュース