加藤コミッショナー WBC問題は29日が「最終局面」

[ 2012年8月29日 06:00 ]

 プロ野球の加藤良三コミッショナー(70)は28日、日本プロ野球選手会が不参加を表明している来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について「日本の野球ファンの夢をつなぐ必要がある」と参加する意義を強く訴えた。

 29日に行われる選手会との事務折衝。加藤コミッショナーは「最終局面だと思う。誠意は尽くすし、努力はする」と語った上で「ナショナルチームであれクラブチームであれ、最終的に日本の勝利感が得られるのはアメリカを倒すこと。それがファンの夢」と強調。WBC不参加はその機会を奪うだけでなく、昔年の夢であるクラブチームの日米決戦「リアル・ワールド・シリーズ」実現に向けて大きな障害になるとした。

 アジア・シリーズ優勝チームとMLBワールドチャンピオンの決戦、日本のフレッシュオールスターと3Aオールスターの対決、さらに14年にはプロ野球開幕戦を米国で開催するという構想も披露。こうした企画もWBC不参加となれば、倒すべきMLBとのパイプが切れてしまう。日本代表のスポンサー権などの帰属を求め、不参加を表明している選手会に「出るのを求めているファンがたくさんいる。それを踏まえての決断、決定であるべき」という思いが伝わるだろうか。

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2012年8月29日のニュース