首位譲らん!中田 ここぞで打って勝利打点王!

[ 2012年8月19日 06:00 ]

<日・ロ>3回2死満塁、本塁打を放った日本ハム・ホフパワー(左)を迎える中田

パ・リーグ 日本ハム5-4ロッテ

(8月18日 札幌D)
 チームが中田に求めていたのは、この勝負強さだ。日本ハム不動の4番の表情に自信が戻ってきた。今の中田に迷いはなかった。

 「情報はなかったけど、だからこそ絞っていた。甘い球があれば自分のスイングをしようと思っていたし、うまく打ち返すことができた。きのう勝って先制点が大事になると思っていたしね」

 初回の1死一、三塁。初対戦のロッテ・マシスの2球目。ファーストストライクをためらいなく振り切って左中間へ運ぶ先制打とした。チームにとって27イニングぶり適時打。145キロを決して大振りせず、コンパクトに叩いた先制打は決勝点となり、後半戦だけで4試合、さらにソフトバンク・松田と並ぶリーグトップの10試合目の勝利打点となった。

 今季通算50打点目。91打点を記録した昨季と比べて約1カ月遅い到達だが、開幕から打撃不振に苦しんできた中で稲葉を上回ってチームトップの数字だ。一本足でタイミングを取る新打法は自分のものになっている。打撃練習では柵越えを連発するが、遠くに飛ばすことよりも確実に芯で捉えることに専念している。さらに中田を発奮させる要因が甲子園春夏連覇を目指す母校・大阪桐蔭の快進撃だ。「やっぱり母校が頑張っているとうれしいし、こっちもやらなきゃと思うよね」と笑顔で話した。

 試合後は札幌ドーム外で行われた花火大会を、夫人とともに見物してリラックスした。打率はようやく・221だが、その数字はもうあてにならない。前半戦終了時に「後半戦は数字よりも、ここぞという時に打てるバッターになりたい」と話していた。そしてその通りの活躍で首位を走るチームを支えている。今の中田は怖い。

 ▽中田の大阪桐蔭時代(05~07年)1年夏の甲子園で投手兼野手の「スーパー1年生」として注目される。2年夏、3年春も甲子園出場、3年春の佐野日大戦では2打席連発。高校通算87本塁打、うち甲子園で4本。

 ▼日本ハム・ホフパワー(3回に9号満塁弾)甘い球を逃さず、芯でしっかり捉えることができた。

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