76分で料理!東海大甲府・神原 史上3位スピード完封

[ 2012年8月13日 06:00 ]

<東海大甲府・成立学園>完封で初戦を突破した東海大甲府・神原(左)

第94回全国高校野球選手権1回戦 東海大甲府3―0成立学園

(8月12日 甲子園)
 余力を残し、東海大甲府・神原が試合を終わらせた。夏の甲子園史上3番目のスピード試合。わずか76分、88球で無四球完封を達成した1メートル80の長身右腕は「(今からもう1試合投げることも)大丈夫です。狙われていた真っすぐで押せたのは次にもつながる」と胸を張った。

 最速145キロの直球を武器に、ストライクを先行させた。4回2死まで完全投球。春は背番号10だっただけに「エースナンバーを背負う自覚とプライドを持って投げた」と4安打に抑え込んだ。

 入学直後は66キロだった体重は88キロまで増えた。冬場の走り込みでは片道16キロのランニングコースを往復し、さらにグラウンドでも5キロを追加したこともある。2リットル容器に米を詰め込んだ弁当を平らげ、球速も148キロを計測するまでになった。「冬にずっと走ってきたことが夏につながりました」と、過酷な日々は甲子園で実を結んだ。

 昨秋ドラフトで同校から中日に1位指名された高橋周平(中日)が、11日の甲府でのDeNA戦で本塁打を放ち、「甲子園の舞台で自分も活躍してやろうという気持ちでした」。昨夏のチームは山梨県大会準々決勝で敗退。偉大な先輩が立てなかった聖地で、神原が大仕事をやってのけた。

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2012年8月13日のニュース