松井にまたライバル アブレイユに続き元同僚デーモン戦力外

[ 2012年8月5日 06:00 ]

ともにヤンキースで世界一を味わった(左から)松井、デーモン、アブレイユ

 レイズを自由契約となり、他球団への移籍を目指す松井秀喜外野手(38)に、また強力なライバルが出現した。3日、インディアンスはメジャー通算2769安打のジョニー・デーモン外野手(38)に戦力外を通告。1日にドジャースを戦力外となったボビー・アブレイユ外野手(38)とともに、06~08年にヤンキースの主力を担った左打ちの外野手3人が、移籍市場で争うことになった。

 ともにヤ軍で世界一も味わった松井の元同僚デーモンが、再びライバルとなった。09年オフから毎年移籍を繰り返し、今季は初めて開幕を無所属で迎え、シーズン途中に戦力外。開幕後に移籍市場で争ったのも含め、全てが共通している。

 大リーグ公式サイトによれば、デーモンは先月21日「最初に(イ軍の登録枠から)落とされるのは俺だろう」と予想。現役引退についても「今までよりも考えていかないと」としていた。それでも、現状で他球団の評価は松井より高いとみられる。今季は64試合で打率・222、4本塁打、19打点。34試合で打率・147、2本塁打、7打点の松井より上だ。

 1日には通算2434安打のアブレイユが戦力外通告された。松井が左手首を骨折、外野陣が手薄となった06年7月にヤ軍入り。エンゼルス時代の10年も松井と同僚だったが、翌11年にアブレイユをDHで起用する方針もあり、オフに松井がFAとなった因縁がある。

 アブレイユも今季はエ軍とド軍で計78試合に出場した。さらに2人のライバルの共通点は、デーモンが通算408盗塁、アブレイユが同398盗塁と機動力があり、松井のように故障の不安が少ないことだ。

 この日も松井に対し、獲得を目指す動きは見られなかった。ヤ軍時代は1番デーモン、3番アブレイユ、5番松井で不動のレギュラーを張っていた外野陣が、プレーオフ進出争いの真っただ中で所属先を失う皮肉。その中で、松井が最も厳しい立場なのは間違いない。

続きを表示

2012年8月5日のニュース