マエケン圧巻11勝!五輪銅、背泳ぎ入江に負けられん

[ 2012年8月2日 06:00 ]

<D・広>DeNAに勝利し、前田智(右)らナインを出迎える広島・前田健

セ・リーグ 広島12-0DeNA

(8月1日 横浜)
 広島の前田健太投手(24)が1日、DeNA戦で7回5安打無失点。自身の連勝を7に伸ばし、両リーグ単独トップの11勝目をマークした。同カードは今季4戦4勝。ノーヒットノーランを達成した4月6日以来の横浜スタジアムでの登板で、二塁を踏ませぬ完璧な投球を演じた。打線も今季3度目の先発全員16安打で大量12得点を奪い、エースを援護。チームは40勝に到達し、勝率5割に復帰した。

 お得意さまを涼しい顔で料理した。7回を無四球無失点。前田健は今季のDeNA戦で計31イニングを投げ、わずか1点しか許していない。それでもエースは打線への感謝の言葉を最初に口にした。

 「初回から援護があったので、自分の投球をすることができた」

 ノーヒットノーランの快挙を達成した4月6日以来の横浜でのマウンドで、再び格の違いを見せつけた。「全ての球でストライクが取れてスピードもあった」と積極的にストライクゾーンで勝負。球速150キロを連発、力でねじ伏せて二塁を踏ませなかった。「今年はこの球場で良い投球ができる気がする」と相性の良さを口にする。

 ロンドン五輪で奮闘する日本代表に刺激を受けているという。同じ大阪府出身で、一昨年の沢村賞の表彰式で知り合った入江陵介は競泳男子100メートル背泳ぎで銅メダルに輝いた。祝福のメールを送った際には、すぐに「次(200メートル)は金メダル目指して頑張ります」と返信があったという。「(1学年下だが)年齢的にも近いし、尊敬できる。僕も負けていられないな、と」。日本プロ野球選手会が来年3月のWBCへの不出場を決議した中でも「1回も出ていないので、出たい」と本音を漏らした。世界を相手に登板することを夢見るエースが、一足先に世界で戦っているアスリートから活力をもらっている。

 両リーグトップの11勝目。早くも昨季の自身の勝ち星を上回り、チームに5試合ぶりの白星をもたらした。チームも今季のDeNA戦の勝ち越しを早くも決め、勝率を再び5割に戻した。球団史上初のクライマックスシリーズ進出に向けて、防御率1・48の右腕は「必ず出られるようにしたい」と力強かった。

続きを表示

2012年8月2日のニュース