部員が強制わいせつ…広島工 甲子園の「辞退考えていない」

[ 2012年7月31日 06:00 ]

緊急会見する広島工・田口校長(中央)

 第94回全国高校野球選手権大会へ20年ぶりの出場を決めた広島工(広島)の2年の元野球部員(16)が30日、女子高生の体を触ったとして強制わいせつの疑いで広島県警廿日市署に再逮捕された。容疑を認めている。再逮捕容疑は5月17日午後8時半ごろ、廿日市市宮内の路上で女子高校生(15)を押し倒し、体を触るなどした疑い。

 県警と同校によると、生徒は7月20日、廿日市市の路上で別の女子高校生(18)を引き倒し、上半身をさわってケガをさせたとして、強制わいせつ致傷容疑などで緊急逮捕され、保護者を通じて野球部を退部する意思を伝えていた。同校側は20日に県高野連を通じて日本高野連に報告。広島大会は15~26日の日程で行われていたが、当該部員が同大会の登録選手ではないことに加え、単独犯であることなどから同大会への出場を継続してもよいとの回答を得ていた。

 日本高野連の竹中雅彦参事(57)は20日、「大変、破廉恥な事案だが、学校の部活動内ではなく個人の事例。現状では(甲子園)大会への出場も差し支えないと判断している」との見解を示した。日本高野連では1日に定例の審議委員会が開かれる予定だ。

 学校側は20日午前中に野球部の優勝報告会と壮行会を実施。その後、元部員の勾留中の再逮捕を受けて緊急会見を開いた。田口裕校長(59)は謝罪した上で「(甲子園)辞退は考えていない。その他の部員に罪はない」とした。監督、部長の交代も否定した。ただ、8月1日、2日に予定していた必勝祈願などは取りやめる。

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2012年7月31日のニュース