イチ メジャー2位タイ!64度目マルチ盗塁

[ 2012年7月24日 06:00 ]

<レイズ・マリナーズ>1回、二盗を決める一走・イチロー

ア・リーグ マリナーズ2―1レイズ

(7月22日 セントピーターズバーグ)
 マリナーズのイチロー外野手(38)が22日(日本時間23日)、レイズ戦で初回に二盗、三盗を成功。大リーグ通算64度目の1試合2盗塁以上を記録し、2001年以降では史上2位タイとなった。守備でもフェンス際の大飛球をスーパーキャッチ。連続試合安打は6で止まったが、チームの勝利に大きく貢献した。

 続けざまに決めた。初回1死一塁で、イチローは3番モンテロの5球目にスタート。楽々と二塁を陥れると、けん制球を挟んだ後の6球目に三盗にも成功。7球目、打球が左中間を破るのを確認すると、ゆっくりと先制のホームを踏んだ。

 「チャンスがあることは分かっていましたからね、情報として」

 レ軍先発の左腕ムーアがセットポジションの際に、右膝をグラブの高さまで上げるフォームで、隙が大きいことは試合前に確認済みだった。

 通算64度目の1試合マルチ盗塁。01年以降では87度で1位のピエールに次ぎ、レイエスと並ぶ2位タイとなった。イチローにとって盗塁は数ではない。チーム状況、試合状況で盗塁が必要かどうかが判断の基準で「行けなかったら行かない。みすみすアウトになるようなことはしない」と話してきた。大リーグで81・7%の通算盗塁成功率はピエール、レイエスを上回る。状況判断の確かさが高い成功率の源だ。

 実は盗塁の前の無死二塁の打席で、初球のバントが投手の正面を突いて走者を送れなかった。結果的に2盗塁で失敗を取り戻した形になったが、イチローは「それは関係ない。見ている人はそうやって思いたいでしょうけれど。取り返そうという意識があるということは、普段は(ベストの)力以下でやっている可能性があることになりますから」と言った。

 初回は守備でもペーニャの大飛球を右翼フェンス際でジャンプしてもぎとった。「あそこで待っているならジャンプしかない。それか諦めてトリプル(三塁打)を防ぐか。どちらかの選択だった」。常に最善策を探すイチローのプレーが、いずれも1点差試合となったレイズとの3連戦でカード勝ち越しの決め手となった。

 ≪日米では90度目≫イチローはオリックス時代に26試合で1試合2盗塁以上を記録しており、日米通算では90度目となった。大リーグでは、通算1406盗塁の大リーグ記録を持つリッキー・ヘンダーソンの280試合が最多。100試合以上は8人記録しているが、イチローの90度のマルチ盗塁は大リーグ全体で10位に相当する。

続きを表示

この記事のフォト

2012年7月24日のニュース