武田2回パーフェクト!鈴木監督「違う世界で投げていた」

[ 2012年7月20日 06:00 ]

<全ウ・全イ>力投するソフトバンクの武田

フレッシュオールスター 全ウ4-0全イ

(7月19日 ハードオフ新潟)
 若手選手によるフレッシュオールスターゲームが19日、ハードオフ新潟で行われ、ウエスタン・リーグ選抜が4―0で勝利。1軍デビューから2戦2勝のソフトバンク・武田翔太投手(19)が5番手として6回から登板し、2イニングをパーフェクトに抑えて優秀選手賞を受賞した。最優秀選手賞は2安打3打点の阪神・中谷将大捕手(19)が受賞。通算成績は全ウの27勝17敗5分けとなった。
【試合結果】

 4カ月前まで高校生だった19歳とは思えない。若手の中にベテランが1人交ざっているようだ。1軍で2戦2勝、防御率0・00を誇る武田が格の違いを見せつけた。

 「普通の若い選手なら、こういう舞台ならばガムシャラになってやるんだろうけれど、自分は違う。考えながら投げることに重点を置いている。直球で打ち取りたいとか、そういったプライドがないんですよ」。6回から登板し、2イニングを完全投球。3三振を奪った。力で相手を力でねじ伏せるより、キリキリ舞いさせることに快感を覚える。3人を空振りさせたのは全てスライダーだ。

 どこまでも上から目線。将来性豊かな若手が集う祭典だが、試合前のテーマは「調整」と言い切っていた。そんな中で大きな収穫があった。「やっぱり、力を入れたらダメ。力を入れると球速も出ないし、制球も乱れる。きょうで確実に分かった」。立ち上がりは球速を出してファンを喜ばせることも考えたが、力んで3球連続の140キロ台。そこで脱力して投げると、4球目にこの日最速の152キロを出した。

 予定は6回の1イニング。ところが勝利を求めた全ウの鈴木監督(中日)が7回も続投させた。そんな裏事情にも武田は「急に2回になったけど、うまく対応できた。球数(19)も少なくいけたし、おかげで優秀選手賞をもらうこともできた。ラッキーだった」と余裕の表情。鈴木監督も「一つ違う世界で投げていた感じだね」と驚くばかりだ。

 臨時収入となった50万円。その使い道について武田は「プロに入るときから姉(典子さん)に旅行をプレゼントすると言っていた。これまで30万円ぐらいためていたけど、これで大丈夫」と笑った。心優しき19歳。そして、末恐ろしい19歳だ。

 ▼全ウ・オリックス川端(4番で4打数3安打)自分でもびっくりしている。今まで4番の経験があまりないので。

続きを表示

この記事のフォト

2012年7月20日のニュース