藤浪 余裕の150キロ発進 156キロ大谷には苦笑い

[ 2012年7月15日 06:00 ]

<大阪桐蔭・千里>5回を投げ無失点に抑えた大阪桐蔭・藤浪

大阪大会1回戦 大阪桐蔭6―0千里

(7月14日 豊中)
 史上7校目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭のエース藤浪が、初戦の千里戦で貫禄を示した。3回にはこの日最速となる150キロを計測し、3者連続三振。公立校相手に5イニングで3被安打も「夏は打たれるものと思っている」と平然とした様子。変化球も全球種を投げ、収穫十分の夏初登板を終えた。

 王者の余裕ものぞかせた。13日に156キロを叩き出した花巻東・大谷の話題を振られると「自分には出せません。あっさりと負けを認めます」と苦笑い。それでも「そういうところで勝負しようとは思っていません。試合に勝てばいい」と付け加えることも忘れない。スピードガンではなく「勝てる投手」を追い求める。

 6月下旬に股関節の張りを感じたこともあり、登板予定の練習試合を2試合回避。その影響もあり、まだ本調子ではない。そのため野球ノートに「もっと実戦で投げた方が調子が上がると思います」と記入し、西谷浩一監督に提出。ここ1週間は2日に一度のペースで紅白戦・シート打撃に志願登板し、実戦感覚を養った。「夏に勝たないと意味がない」。大阪大会は1年夏は3回戦、2年夏は決勝で涙をのんだ。まだ見ぬ夏の頂点へ向け、怪物が走り出した。

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2012年7月15日のニュース