センバツ4強・関東一 新エース上原、2安打完封

[ 2012年7月13日 06:00 ]

<豊南・関東一>10奪三振完封した関東一のエース・上原

東東京大会2回戦 関東一5―0豊南

(7月12日 江戸川区)
 第94回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は、18大会で175試合が行われた。東東京大会では今センバツで4強入りした関東一の新エース・上原嵩大投手(2年)が豊南相手に2安打10奪三振の完封勝利。13日は29大会で245試合が行われる。
【7月12日の試合結果】

 上原は、狙い通りの三振で試合を締めた。小さいガッツポーズで喜びを表現すると、汗を拭った。ノーシードから2年ぶりの甲子園へ、新エースが2安打10奪三振で完封しチームをけん引した。

 「先発は試合前に言われました。初めての背番号1で“やってやろう”という気持ちでした」

 今春センバツは4強入りも、自身は背番号「11」で登板機会はなかった。同じ2年生の中村、醍醐は甲子園のマウンドを経験し「投げられない悔しさはあった」。センバツ後は連日、ひねりの動作を加えるなど7種類の腹筋トレーニングを各30回、計210回こなし体幹を強化。自主練習では1時間のシャドーピッチングでフォームを固めた。中村が股関節を痛めた影響で調整不足の中、練習試合でアピール。直球の最速は138キロまで伸びた。

 父・徹さん(48)は早実時代、荒木大輔の1学年上で、3年時には甲子園でバッテリーを組んだ。この日はスタンドで観戦し「荒木は球が速かった。子供も(荒木のような投手を)目指してほしい」とエールを送った。当時の映像を見たことがあるという上原は、初回、先頭打者に死球を与えたが、続く打者は3バントを失敗させた。一塁走者をけん制で刺すなど、高校時代の荒木のようなクレバーなマウンドさばきも見せた。

 中村、醍醐の存在については「あの2人がいなかったらここまで来ていない。3人でいいライバルとして競い合っていきたい」。荒木イズムを受け継ぐ上原が、2年生3本柱の中心にいる。

 ▼ヤクルト・荒木チーフ兼投手コーチ えっ、上原さんの息子さんが関東一にいるの?へえ。甲子園も懐かしいなあ。息子さんにも頑張ってもらいたいね。

 ◆上原 嵩大(うえはら・たかひろ)1995年(平7)5月11日、東京都生まれの17歳。小1から蒲原ホークスで野球を始め、蒲原中ではブラックキラーズに所属。中3時に全国大会出場。関東一では1年秋からベンチ入り。遠投110メートル、50メートルは6秒3。握力右40キロ、左45キロ。1メートル78、72キロ。右投げ右打ち。趣味は散歩。好きな言葉は「エンジョイ」。

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