朝日新聞社の人権委 契約金報道で巨人の申し立て認めず

[ 2012年7月12日 19:12 ]

 朝日新聞社の第三者機関「報道と人権委員会」は12日、プロ野球巨人の契約金をめぐる同社の報道について、球団や選手が訂正記事の掲載などを求めた申し立てに対し「巨人軍らの名誉を違法に毀損していると認めることはできない」などとする見解を発表した。巨人は不当として、同社に損害賠償を求める訴訟を起こす方針を明らかにした。

 朝日新聞は3月に巨人の一部選手の入団時の契約金が、球界で申し合わせた「最高標準額」を超えていたと報道。球団と阿部慎之助選手ら4選手は「最高標準額は目安だったという実態を無視し、名誉を損ねた」と主張した。委員会では、契約金が申し合わせた標準額と大きくかけ離れている場合は信義や道義に反しており、非難や批判を受ける、との見方を示した。

 巨人は「朝日新聞の誤報を正当化しただけの不当な内容」とコメント。阿部選手らの弁護士はプライバシーの侵害などの主張が認められず「極めて遺憾な内容」とした。

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2012年7月12日のニュース