衰え知らずの41歳・谷繁 守備ならノムさん以上

[ 2012年7月10日 09:40 ]

41歳の中日・谷繁(左)は衰え知らずのプレーでチームに貢献

 中日の谷繁元信捕手(41)が今季もチームの要として存在感を発揮している。ここでは、12月に42歳を迎える大ベテランにかかる、捕手の年長記録に注目する。

 ここまで73試合でマスクをかぶっているが、セでは阿部(巨)の66試合を抑え最多というから頭が下がる。重労働をこなしながら打っても打率・250でセ22位にランクイン。過去4シーズンは規定打席到達を逃してしまったが、07年以来5年ぶりの返り咲きが見られそうだ。42歳以上で規定打席到達を果たしたのは過去5人で8度。うち、最年長は97年落合(日)の44歳、捕手は77年野村(南海)の42歳といずれも偉大な選手が記録している。今季42歳シーズンの谷繁は、野村の捕手記録に並ぶチャンスだ。

 守備成績からは高齢を全く感じさせない。今季はいまだに無失策。規定守備試合数(チーム試合数の半分)をクリアしたセの7捕手では唯一となる守備率10割を維持している。盗塁阻止率は4位の・368(許盗塁24)だが、昨季の・270から1割近くも回復しており、肩の不安も見せていない。なお、77年の野村を見ると、監督兼任の重責があったとはいえ、守備率がパ7人中最下位の・970(18失策)。盗塁阻止率は6位の・331、許盗塁が最多の115と衰えを隠しきれなかっただけに、谷繁のプレーぶりは驚異的だ。

 守備率10割は09年にも経験があり、今季も達成すればキャリア2度目になる。自身も含め捕手の守備率10割は過去15人で、17度記録されているが、1人で2度は91、95年の山下(近、日)と97、03年の伊東(西)だけ。谷繁が今季も無失策で通せば史上3人目、セでは初の快挙になる。また、42歳は、前出の伊東が03年に記録した41歳を1歳更新する。衰え知らずの谷繁が捕手年長記録を達成できるか注目したい。

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2012年7月10日のニュース