斎藤 心機一転、グラブに似顔絵「何かを変えたかった」

[ 2012年7月10日 06:00 ]

日本ハム・斎藤の似顔絵刺しゅう入り新グラブ

 1カ月以上勝ち星から見放されている日本ハム・斎藤佑樹投手(24)が、後半戦から自身の似顔絵が入ったニューグラブを使用することが9日、分かった。グラブに背番号や名前を刺しゅうするのは一般的だが、似顔絵となると異例。自らの魂を注入したグラブで心機一転、2桁勝利を目指す。ニューグラブはファン投票で1位選出された球宴で初披露する。

 6月6日広島戦(札幌ドーム)で5勝目を挙げてから4試合白星なし。斎藤は流れを変える、きっかけが欲しかった。

 「何かを変えたかった。何でもいい。今はとにかく勝ちたい。どうやったら勝てるか、ということしか考えていません」

 勝つためにできること。練習もした、状態も悪くない、相手打者の研究もしている。それでも勝てない。右腕はさらなる練習に励むと同時に、プロ入り以来初めてとなるグラブデザイン変更という道を選択した。

 ブランドアンバサダー契約を結んでいるミズノ社に発注した新兵器はこのほど完成。黒の新グラブは、親指の付け根に近い部分に斎藤の似顔絵と背番号の「18」がグラブと同色の糸で目立たないように刺しゅうされている。自身の投球フォームのシルエットをデザインする投手はいるが、似顔絵となると異例だ。野球規則で網(ウエブ)部分にマークなどを刺しゅうすることは禁止されているが、同箇所であれば問題はない。

 入団以来グラブは色違いの数種類を併用してきたが「YUKI18」の刺しゅうも含めたデザインは全て同じものだった。今回は斎藤の意向を受けたミズノ社のデザイナーが似顔絵を作製。斎藤も「かなり似てますよね」とお気に入りで、既に似顔絵入りのアンダーシャツを着用している。

 開幕投手に指名された今季は3、4月こそ順調に白星を重ねたが、5月以降の10試合は2勝5敗。現在5勝6敗と黒星が先行している。「もう72試合を過ぎて、自分としては折り返している。後半戦は前半戦以上に勝たないといけない」とシーズン2桁勝利を最低限の目標として掲げた。

 新グラブはファン投票1位で出場する球宴でお披露目予定で、リーグ戦は後半戦から本格使用する。自らの似顔絵を入れた魂のこもった新兵器とともに、斎藤が勝ち星を奪いにいく。

続きを表示

2012年7月10日のニュース