コーチ指示無視!「1点やむなし」が2点許した“ホットドッグ”平野

[ 2012年7月8日 08:55 ]

<巨・神>5回無死二、三塁、村田の二塁ゴロを平野が本塁に悪送球

セ・リーグ 阪神5-7巨人

(7月7日 東京D)
 三塁ベンチの阪神・久慈内野守備コーチは右手でグーを出した後、手のひらで押し返すようなしぐさをした。「ノーアウト(グー)だから、下がれ(手のひら)」である。5―3の5回無死二、三塁で村田を迎えた場面。内野手に深く守るように指示したのだ。点差、状況から「1点やむなし」の陣形だった。

 村田のゴロは二塁正面。処理した平野は何と本塁に送球した。タイミングは間に合わないばかりか、悪送球となり2者生還で同点。勝ち越しを許した。

 「あれじゃ、采配もいらんじゃないか」と敗戦後、久慈コーチは怒りを隠さなかった。「前進守備で悪送球ならまだしも1点やっていいと言ってるんだ。今までたくさんいいプレーをしてくれたが、あれで台なしだ」。

 コーチを無視した平野は「指示は一塁(送球)でしたが、何とかしてあげたかった」と話した。

 大リーグで「ホットドッグ」と呼ばれる目立ちたがり屋のような性格が裏目に出た。例えば大舞台で活躍するレジー・ジャクソンは「あのホットドッグに塗るマスタードは世界中から集めても足りない」と言われた。

 大仕事をやってのけるが、時に大失敗もある。和田監督の望む「やんちゃ」な選手が沈んでいた。

続きを表示

2012年7月8日のニュース