阪神 8日にも自力V消滅…和田監督「何かを変えないと」

[ 2012年7月5日 14:03 ]

<神・広>4回、岩田(手前)の暴投のボールを追いかける小宮山(右)。三塁走者・菊池(左)の生還を許す

セ・リーグ 阪神1-3広島

(7月4日 松山)
 負の連鎖に歯止めがきかない。精彩を欠いた敗戦。阪神は広島に2連敗したことで昨年6月14日以来の5位へ転落した。

 前夜同様、拙守からの失点が大きく響いた。3回に失った先制点は2死二塁からの岩本の右前適時打。ブラゼルが一塁左へのゴロをグラブに当てながら右前へ。球際を守り切れなかった。

 4回の失点は記録上も明確な失策が原因。1死から三塁右を襲ったゴロを新井が飛び付いて好捕しながら一塁送球が高くそれた。広いファウルゾーンを転がる様は前夜最終回に逆転を許した振り逃げ暴投とも重なる。打者走者、菊池に三塁まで進まれ、続く石原の4球目に岩田が暴投。無安打で得点を与えた。

 「うーん。防げる点だった。最初の2点はね。毎日何とか悪い流れを断ち切りたいとやっているけど、なかなかねえ」

 和田監督はもどかしい思いを隠さない。反撃を期待した打線も今井に3安打。「あれくらいの球は投げてくるとミーティングでも話していた。ちょっと、とらえきれなかった」。5回以降の出塁は鳥谷の1四球のみ。反発力が影を潜めた。

 勝率5割で旅立った2週間の長期遠征で今季最悪の借金6まで後退を強いられた。今季72試合目を終了。折り返し地点で5位に沈んでいることを誰が予測しただろうか。苦戦の半分を終えても、まだ半分が残っている。

 「そう思ってやっていかないといけない。まずはひとつ勝って、流れを止めていかないと。いまは歯車がかみ合わないんで選手も苦しいだろうけど、今度の東京ドームへ行けば、いつもと違う気持ちが出てくるだろうから。そういうところにも期待したい」

 宿敵巨人との2カ月強ぶりの激突が眠る虎を揺り起こすのか。和田監督は劇的な変化を待ち望んだ。首位に立つ巨人とは9・5差。6日からの敵地3連戦は自力優勝消滅の危機とも背中合わせの戦いだ。「みんな、このままじゃいけないという気持ちでやっている。いつものようにゲームに入っていつものようにゲームをして…では絶対にいけない。何かを変えていかないといけない。このままでは…」。球宴まで残り12試合はすべて上位との対戦。浮上の道を見つけられるのか。今季を占う正念場を迎えた。

 ≪3年ぶり5位ターン≫阪神は3連敗で今季初の5位転落。この日シーズン半分の72試合を終えたが、中間地点で5位は09年(シーズン4位)以来3年ぶり。6日から巨人3連戦(東京ドーム)を戦うが、目下最短で8日に自力優勝の可能性が消滅するピンチ。条件は5日に巨人がDeNAに負けた場合、阪神が巨人に3連敗。巨人がDeNAに勝てば、2敗1分けでも消滅。75試合目で初消滅なら、近年では09年の74試合目に次ぐ早さだ。

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2012年7月5日のニュース