西武 0-5から一気に9点!最後はヘルマン満塁弾

[ 2012年7月1日 06:00 ]

<西・日>6回2死満塁、勝ち越し満塁弾を放ち、ナインから手荒い祝福を受けるヘルマン

パ・リーグ 西武10-5日本ハム

(6月30日 西武D)
 打者13人、35分間に及ぶ圧巻の猛攻だった。西武は5点を追う6回に今季両リーグ最多の1イニング9得点を叩きだし、リーグトップの防御率を誇っていた吉川を粉砕。渡辺監督は「5点差をつけられてしんどいところで諦めず、みんなが仕事をしてくれた。非常に良かった」と満足げに振り返った。

 先頭・栗山の四球を皮切りに4本の長短打などで吉川を引きずりおろし、一気に同点に追いついた。攻略の糸口は4回に見つけていた。走者を背負ってから球が浮つき、中島に四球を出すなど制球が乱れた点をベンチは見逃さなかった。この回は無得点に終わったが「走者を背負うと制球が悪くなる。とにかく塁に出て、甘い球を打つように指示した」と安部打撃コーチ。栗山が四球で出塁後の攻撃は、まさに狙い通りの攻略方だった。

 吉川をKO後も打線は止まらない。さらに2死満塁からヘルマンが、来日1号となる左越えグランドスラム。トドメを刺す一撃に本塁付近では3人の走者が大喜びしながら、頼れる助っ人を迎えた。「うれしい。追い込まれたから思い切り振った」。俊足とマルチな守備力が注目されがちだが、満塁機では11度打席に立ち、9打数6安打の打率・667で、17打点は両リーグトップ。脅威の満塁男だ。

 8回には中島の7号ソロなどでダメを押して10得点の大勝。ソフトバンクをかわし、4月29日以来の4位に浮上した。主砲の中村が不在でも、こんなビッグイニングを生み出せる。最大9だった借金は3に減った。西武が完全に勢いづいた。

 ▼西武・中島(6回には吉川から中前打、8回にはダメ押しの7号ソロ)吉川はタイミングが取りづらかった。でもボール球が先行したところで畳みかけられた。

 ▼西武・牧田(6回5失点も6勝目)勝負を焦った。スライダーと直球だけでしかいけなかった。

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2012年7月1日のニュース