鬼の交代劇実った 好投の三浦降板から打線奮起一挙5点

[ 2012年6月11日 06:00 ]

<D・楽>楽天に勝利し、三浦(右)らナインとハイタッチするDeNA・中畑監督

交流戦 DeNA6-2楽天

(6月10日 横浜)
 どうしても勝ちたかった。楽天と因縁の「IT対決」。DeNAの中畑監督は1点を追う7回2死三塁の場面で、躊躇(ちゅうちょ)しながらも、好投の三浦から篠原にスイッチした。まだ103球。余力を残しての降板にスタンドからは驚きの声が上がった。

 「大輔の“監督、何考えてんだあんた”という目力が伝わってきた。でも、あそこで決めた以上は心を鬼にして代えないといけない」。鬼の交代劇に奮起した打線は8回、金城の左前同点打、藤田の決勝右前打などで一挙5得点。鮮やかに差し切り、指揮官も三浦も報われた。

 三浦自身もどうしても勝ちたかった。通算150勝が懸かった試合前。愛馬のリーゼントブルースが東京競馬場3Rの未勝利戦で7番人気ながら初勝利を飾った。三浦が自身の髪形から名付けた同馬は好スタートを切って先手を奪うと、3コーナーで先頭を譲ったが直線で再び抜け出して逃げ切った。三浦は「テレビで見てましたよ。1勝するのは競馬も野球も大変。刺激を受けて頑張らないといけないと思った」。そんな気合が空回りしたのか2、4回に小山桂に適時打を許すなど2失点。150勝はお預けも「1人で勝てるわけじゃない。次勝てるように調整したい」と前を向いた。

 5月26日の楽天戦(Kスタ宮城)に続き、因縁対決に連勝。チームの連敗も3でストップした。中畑監督は「仙さん(星野監督)には悪いけど、全部勝つつもりでいくよ」と楽天戦の全勝を誓った。

 ▼DeNA・藤田(8回の決勝打など2安打2打点で横浜スタジアム初のお立ち台)地方の主催試合では(お立ち台は)あったけど、横浜スタジアムは特別。めっちゃ気持ちいい。

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2012年6月11日のニュース