おかわりエンジン全開 4戦5発で本塁打&打点2冠

[ 2012年6月6日 06:00 ]

<西・中>4回1死一、三塁、3ランを放ちナインに迎えられる中村

交流戦 西武7-4中日

(6月5日 西武D)
 開幕からの不振を乗り越えた西武・中村の打撃は本物だ。2点リードの4回1死一、三塁。3球目のフォークを左翼席へ運んだ。自身3度目の4戦連発でリーグトップタイの10号3ラン。最近は4戦5発と完全に量産ペースに入った。

 「その前の打球をファウルにしたときは“やってしまった”と思ったけど、すぐに切り替えられた。犠飛でもいい。そんな軽い気持ちで打席に入ったら本塁打になった」

 直前の2球目は左翼ポール付近のはるか上を越える打球だが、判定はファウル。直球よりも球速の遅いスライダーに体が早く開いたからだ。それでもミスは繰り返さない。打ち直しで本塁打にできることが現在の状態を物語っている。

 この一発を含み4安打4打点の固め打ち。日本ハム・稲葉を抜いて今季37打点となり、本塁打、打点でリーグ2冠王にも立った。

 交流戦前までは打率・198、1本塁打、12打点だったが、交流戦後は打率・400、9本塁打、25打点。まるで別人だ。不調だった要因はタイミングの取り方。「打撃の始動が遅いことで、そこから慌てて外角の変化球を追いかけていた」。そこで修正。打席でリラックスするために両腕を揺らすなどの動きを省き、始動を早めることで一瞬のためをつくった。

 「“1、2の3”の“の”がなかった。タイミングを早めたことでボールも長く見られる」。5月8日からの仙台遠征中、鏡の前で素振りしているときに気付いたという。6日は自己新となる5戦連発を狙う。「4番が打てば点が入る。やっぱり本塁打を打ちたい」。もう、不振は遠い昔の笑い話だ。

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2012年6月6日のニュース