松井3Aで初の3安打 29日メジャー昇格決定的

[ 2012年5月27日 06:00 ]

<ダーラム・ノーフォーク>5回2死、松井秀喜は右前安打を放つ

インターナショナル・リーグ ダーラム4-3ノーフォーク

(5月25日 ダーラム)
 レイズ傘下3Aダーラムの松井秀喜外野手(37)が28日(日本時間29日)のホワイトソックス戦からメジャーに昇格することが25日(同26日)、決定的となった。同選手は同日のノーフォーク戦で3A戦初の3安打をマークし、実戦で60打席を消化したことでGOサインが出た。またレイズのジョー・マドン監督(58)はスポニチ本紙の取材に応じ、守備や代打も含め、松井への多方面での評価と期待を口にした。

 開幕から2カ月、松井がついにメジャーの舞台に戻ってくる。レイズ関係者は「ノーフォークの遠征後にメジャーに上がるだろう」と明かした。延長キャンプと3Aで計62打席。従来、メジャー各球団が開幕に向けた調整としてオープン戦で必要とされる打席数をクリアし、ダーラムのチャーリー・モントーヨ監督は「(松井は)これがキャンプのようなもの。必要だったのは打席数。彼はプロフェッショナルな打者」と太鼓判を押した。

 課題にしていた投手への対応も初の3安打でクリアした。1本目は追い込まれてから外角ツーシームを左翼線へ。2本目は初球の甘い直球を、3本目は緩いチェンジアップを右前へ運び「きょうは全体的に良かった」。最後は松井の代走に出た走者が、延長10回サヨナラのホームイン。映画「さよならゲーム」の舞台となったダーラムに、文字通り別れを告げた。

 レイズはDHに好調のスコットがおり、レギュラーが保証されているわけではない。が、マドン監督は経験豊富なベテランを熱望。6月8日(日本時間9日)のマーリンズ戦から始まるビジターの交流戦はDH制ではなく、代打が必要となる。そのためメジャー通算173本塁打の実績を持つ松井への期待は大きい。また前日から2試合続けて左翼を守り、守備でもアピール。控え外野手のガイヤーが右肩の手術を受けることが決定し、今季絶望となったことも昇格を後押しした。

 松井は本拠地セントピーターズバーグでの28日ホワイトソックス戦デビューに備え、3Aで最終調整。最後の2試合は初の遠征試合となる。ダーラムからノーフォークへ陸路190マイル(約306キロ)、約3時間半の移動は避けられないが、不安は「別にない」ときっぱり。「日々状態を上げていく。それだけです」と総仕上げに集中する。

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2012年5月27日のニュース