21戦ぶり出た!坂本“進化の一発”で今季初5連勝!

[ 2012年5月18日 06:00 ]

<巨・オ>オリックスに連勝し、笑顔でナインとハイタッチする巨人・坂本(中央)

交流戦 巨人4-2オリックス

(5月17日 東京D)
 巨人は17日、オリックスに逆転勝ち。3分けを挟んで今季初の5連勝をマークした。坂本勇人内野手(23)は初回の犠飛に続き、6回には21試合ぶりの本塁打となる同点の3号ソロ。4月21日のヤクルト戦(神宮)から3番に座る背番号6が、相手に傾きかけた流れを2度、呼び戻した。チームはパ・リーグ最下位相手にきっちり連勝し、貯金は2。交流戦に入っても原巨人の勢いは止まらない。

 ゆっくりと走りだした。両手に残った感触に確信があった。1点を追う6回、先頭の坂本が左翼席中段に叩き込む同点の3号ソロ。東京ドームでは今季初めてのアーチが、逆転劇をもたらした。

 「久々の感触。3番をやらせてもらっているので何とか流れを変えたいと思っていました」

 1点を先制された初回無死一、三塁でも同点の中犠飛。2度、オリックスに行きかけた流れを引き戻した。「杉内さんがずっといい投球をしていたので何とか勝ちをつけられればと思っていた」。決勝打ではなかったが、今季初の5連勝を呼んだ2つの打点だった。

 本塁打は、4月18日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、実に21試合ぶり。「今年はあまりホームランを意識していない」と言う。昨年の秋季キャンプから原監督の助言で、すり足打法に挑戦。確実性を求めるフォーム改造だったが、単なる打率アップが目的ではない。本来は、左足を高く上げるのが坂本流。だが、左足を大きく踏み出す際の体重移動がブレる弱点があった。このすり足打法で、最低限の動きと下半身のブレの少ない体重移動を会得。開幕から打率3割をキープした。

 そして4月後半からは本来の1本足に近いフォームに回帰。「(監督も)自分のやりやすいと思う方でと思っているだろうし、すり足も生きている」。下半身がブレずに、スムーズな体重移動で力を伝えられればパワーも出てくる。「一番の感触。ちゃんとしたポイントで打てば(長打が)出るのは去年から分かっている」と進化に手応えをつかんだ一発だった。

 東日本大震災の復興支援を目的にしたオレンジのユニホームで3戦全勝。前日に続きナインと同じユニホームが来場者全員に配布されると、今季最多の4万5997人が集結した。「いいスタートが切れたので一戦一戦大事にしていきたい」。リーグ2位の打率・309とチームトップの18打点。坂本が真の「3番打者」に近づいてきた。

 ≪坂本、東京Dでアーチ出ると交流戦勝率・889≫坂本(巨)が6回に3号同点ソロ。自身本塁打を含む殊勲安打(先制、同点、勝ち越し、逆転)は今季5本目になるが、うち4本は5月に入ってから。セで5月に4本以上の殊勲安打はニック(広)の5本に次ぎ、同僚の村田と並び2番目に多くなった。また交流戦の通算本塁打は15本目。本塁打が出た試合のチーム勝敗を球場別に出すと、東京Dは8勝1敗で勝率・889、その他は2勝2敗1分けで勝率・500(1試合2本が1度)。本拠でアーチが出ると勝利に結びつくケースが目立つ。

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2012年5月18日のニュース