3Mで締めた!栗山監督も初めてマウンドへ足運んだ

[ 2012年5月18日 06:00 ]

<神・日>勝利のタッチをかわす日本ハムの(左から)栗山監督、大野、乾、宮西、増井、森内、ウルフ

交流戦 日本ハム4-1阪神

(5月17日 甲子園)
 勢い良く三塁ベンチを飛び出した。日本ハム・栗山監督が就任以来、初めてマウンドへ。新しい方程式を何としても完結させたい思いがあふれていた。

 「聖地であることを思い出せ。高校時代、命がけで目指したこの場所で全部出し尽くせ!」

 新守護神・増井に、いつもの熱い口調で語りかけた。3点リードの9回無死一、二塁。誰もが憧れた甲子園のマウンドで、投手の魂を呼び起こした。「あの間で自分でも冷静になれた」。増井は1番・鳥谷以下を遊飛、遊飛、遊ゴロ。今季4セーブ目で5投手の継投を締めくくった。

 抑えの武田久が右膝痛で2日に出場選手登録を抹消された。「久のいない中で後ろの形を確立したいというのがあった。イニングごとを任せるようにしたかった」。栗山監督はそう説明する。

 6回2死満塁でウルフからスイッチした左腕・乾がブラゼルを空振り三振。ここから前夜と同じ継投に出た。7回はルーキー森内。昨年の都市対抗でパーフェクトを達成した「完全男」はチェンジアップを巧みに使い、3者凡退に斬った。「まだドキドキしている。そういうのを見せちゃいけない」。完全試合と同じように心もボールも見事にコントロールした。

 宮西こそ1点を失ったが2戦続けて森内―宮西―増井の「3M」でラスト3イニングを締めた。武田久の離脱で模索してきた勝ちパターンの確立。3人とも甲子園の出場経験はない。「甲子園が力をくれたね」。栗山監督は聖地で生まれた新方程式に目を細めた。

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2012年5月18日のニュース