星野監督 冷や汗1000勝王手!6点リード逆転され…

[ 2012年5月11日 06:00 ]

<楽・西>監督通算999勝目の楽天・星野監督(左端)は悠然とした表情で選手たちを迎える

パ・リーグ 楽天8-7西武

(5月10日 Kスタ宮城)
 監督通算999勝目は忘れられない「ドタバタ勝利」となった。試合後、楽天・星野監督は開口一番に「疲れたよね。ほんまに…」と苦笑を浮かべた。

 天気予報通りに2回途中から大粒の雨が降りだした。いつ雨天中断となってもおかしくない状況で、3回までに6点リード。ここで星野監督は試合を成立させるために4回の攻撃で「凡退指令」を出す。

 先頭の聖沢が簡単に3球三振すると、2死後に松井も3球三振。大久保打撃コーチは「相手からしたら、なめてるのかと思われるかもしれないけど、作戦と考えて進んでいかないと」と説明。狙い通り5回表の守備が終わった時点で無事に試合は成立した。

 ところが事態は暗転。雨が6回途中でパッタリとやんだのだ。中継ぎ陣の加藤大、小山伸も失点を重ね、ついに7回。序盤の6点リードを吐き出し逆転された。試合の進行を優先させたことが相手に流れを渡す要因となった。しかし試合はさらに動いた。この日、星野監督は連敗を3で止めた前日と同様にビジターチームが使用する一塁ベンチを通ってグラウンド入り。めったに験を担ぐことがない指揮官の行動が土壇場で「野球の神」に通じたのか、1点を追う8回に打線が奮起して再逆転。そのまま押し切った。

 「お天道様のことは難しい。結局、9回までできたからね」と星野監督。2連勝で借金を2に減らして4位をキープしたが、めまぐるしい試合展開に疲労感がにじんだ。とにもかくにも監督通算1000勝にリーチ。記録達成なら史上12人目で投手一筋の監督としては初の快挙だ。「(通算1000勝は)関係ない。気にしてない」と星野監督。節目の白星はスカッとした形で手にしたい。

 ≪1点差試合は勝率・571≫楽天が8―7で勝利。1点差試合に昨季は23勝24敗と負け越したが今季は8勝6敗の勝率・571。パではロッテ(・600)に次ぐ高勝率と接戦で粘りを発揮している。なお、この日の勝利は星野監督にとって通算999勝目。過去11人が達成した通算1000勝に王手をかけた。星野監督は、初勝利を3試合目、500勝は王手から2試合目で決めているが、1000勝は一発で決められるか。

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