ニック 打ち直しの3連発「初心に帰って打ったよ」

[ 2012年5月9日 06:00 ]

<広・神>5回2死一塁、広島のニックは3打席連続となる左越え2ランを放つ

セ・リーグ 広島6-8阪神

(5月8日 H新潟)
 3連発を放っても、チームの勝利に直結しなければ喜べない。帰りのバスへと急ぐ足で広島・ニックは淡々と振り返った。

 「タメをつくり、前にはじき返すことができた。1試合に3本?打ったことはあるが、凄く昔のことなので覚えていないよ」

 まずは2回に左越えへ5号ソロ。4回には「打ち直しの一発」を放った。3球目、左翼ポールを巻いたかに見えた大飛球に対し、山本三塁塁審はファウルの判定。野村監督は約4分間抗議した。「気持ちの乱れは多少あったが、切り替え、初心に帰って打ったよ」とニック。8球目を左翼へ2打席連続の6号ソロだ。

 5回にも3打席連続の左越え7号2ラン。「代わった投手がどんな球を投げるのか。自分で持ってきた情報を見たんだ」。直前に久保から渡辺に投手交代。ニックはベンチに一度戻って自らファイルに書き込んだデータを確認した。研究熱心さが生んだ3連発だった。

 球団では03年新井(現阪神)以来11度目の1試合3発、3打席連発は98年江藤(現巨人打撃コーチ)以来5度目の快挙となった。試合には敗れたが、栗原の故障離脱で4番に座る新助っ人が獅子奮迅の活躍を演じた。

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2012年5月9日のニュース