ルーキー野村2勝目!7回1死までノーヒットの好投

[ 2012年4月30日 06:00 ]

<広・ヤ>7回、バレンティンを併殺に仕留めガッツポーズする広島・野村

セ・リーグ 広島3-0ヤクルト

(4月29日 マツダ)
 苦笑いで白球の行方を見送った。7回1死一塁。広島・野村の投じたチェンジアップはミレッジの止めたバットに当たり、一、二塁間を抜けていった。この試合、21人目の打者に許した初安打。史上7人目、広島では1965年の外木場義郎以来、2人目となる新人の無安打無得点試合の可能性が消滅しても、右腕は冷静だった。

 「緊張が抜けて、いい意味で吹っ切れました。意識はしていないです。いずれ打たれるだろうと思って投げていました」

 続く1死一、三塁のピンチで、バレンティンを外角スライダーで投ゴロ併殺に仕留めて脱出。9回は守護神・サファテが登板し、プロ初完封もお預けとなったが、首位のヤクルトを相手に8回1安打無失点。本拠地初勝利となるプロ2勝目を挙げ、チームの連敗も3で止めた。

 「低めに投げられたことが良かった。先に点を与えないように、心がけて投げました」。持ち味の制球力を存分に生かし凡打の山を築きあげた。

 8回を終え球数は100球。完封ペースながら、9回にサファテを送った野村監督は「きょうはセーブ(の付く)シチュエーションなら、サファテと決めていた。ウチの形の野球をしようと話していた」と説明した。前日28日の試合では1点リードの9回にミコライオを投入し、痛恨の逆転負け。それだけに指揮官は「形」にこだわった。

 野村も「(完封したい気持ちは)ないことは、ないですが…」と話したが「形というか、勝ちパターンがある。そのパターンで勝てるとチームもノッていけると思う」と素直にチームの勝利を喜んだ。

 これで中日・山本昌に次ぐリーグ2位の防御率0・77。「たくさんのカープファンの前で勝ててうれしいです。これからもっと勝てるようにしたい」。頼りになる新人は今季最多3万1819人の大観衆に力強く誓った。 

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2012年4月30日のニュース