「もう1回いける?」田沢3回零封でメジャー初セーブ

[ 2012年4月28日 06:00 ]

<ホワイトソックス・レッドソックス>ホワイトソックス戦でメジャー初セーブを挙げ、バレンタイン監督(右)とハイタッチをするレッドソックス・田沢

ア・リーグ レッドソックス10-3ホワイトソックス

(4月26日 シカゴ)
 レッドソックスの田沢がメジャー4年目で初セーブを記録した。ホワイトソックス戦で6点リードの7回から登板し、3回2安打無失点。25歳の右腕は「(初セーブは)終わってから聞いた。知らずに投げていたのが良かったんじゃないかな」と笑顔をのぞかせた。

 7、8回はともに2死一、二塁とされたが後続を断った。ベンチに戻ると、ボビー・バレンタイン監督から日本語で「もう1回いける?」と聞かれたという。「2回を抑えてホッとしてたのに、ちょっとびっくりした」と振り返るが、9回は3者凡退に斬った。

 10年4月に右肘の腱移植手術を受け、昨年9月にメジャー復帰。しかし、「リリースポイントが体の前にならない。故障する前から、かばっていた癖が抜けない」と悩んだ。球離れが早く、長く持とうとすればワンバウンドになる。そんな時に思い出したのが、師と慕うダイヤモンドバックス・斎藤の「自分の球を投げられるようになるまで先を見るな」という言葉。今季は開幕こそ3Aで迎えたが、感覚を取り戻すことに集中。18日のメジャー昇格後は3試合連続無失点だ。

 体重は1年目から14キロ増の88キロ。長いリハビリに耐え、メジャーで勝負できる肉体をつくり上げた右腕は「直球でファウルを取れるようになってきた」と球質の変化も感じ取っている。最下位に沈むチームはリーグワーストの防御率6・26。沈滞ムードを振り払うには、田沢の力が必要になる。

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2012年4月28日のニュース