稲葉、記録達成は持ち越しも指揮官へ“祝砲”で王手

[ 2012年4月26日 20:36 ]

6回日本ハム2死、通算2000安打まであと1本となる勝ち越しソロを右中間に放つ稲葉。捕手里崎

パ・リーグ 日本ハム2-1ロッテ

(4月26日 東京ドーム)
 プロ野球、日本ハム―ロッテ6回戦は26日、東京ドームで行われ、首位の日本ハムが2―1で逆転勝ちした。1―1の6回、稲葉が2000安打にあと1本とするソロ本塁打を放ち、勝ち越した。先発のウルフが6回1失点で2勝目。

 前日25日に今季初の4安打固め打ちで、通算2000安打まであと2本と迫った日本ハム・稲葉は5番・一塁で先発出場。ロッテに0―1とリードされて迎えた2回、先頭の中田が左前打で出塁し無死一塁の場面で、この日最初の打席を迎えた。

 球場内の歓声が一段と高まる中、カウントダウンに期待が高まったが、結果はロッテの先発・渡辺俊の前に二ゴロ。第1打席で快音を響かせることはできなかった。この回、日本ハムは2死一、二塁までチャンスを広げたが、無得点に終わった。

 稲葉の第2打席は4回。先頭打者で打席に入ったが、渡辺俊の前に右飛。なかなか王手をかけられない。打線はこの回、2死からホフパワーが今季1号を右翼席へ。「ヒットを打てたっていうのだけでもうれしいのに、同点に追いつくことができたんだからね。素晴らしい気分だよ。試合はこれからだ。Here we go!!(さあ、行くぞ!) 」。豪快な一撃で渡辺俊をとらえ、1-1の同点に追いついた。

 これでチームの勢いは一気に加速する。6回の第3打席、ついに稲葉のバットが火を噴いた。2死無走者から強振した打球があっという間に右中間スタンドに突き刺さった。「プレッシャーを感じているのは事実ですが、ホームランに関しては無心に打ちにいけた感じです」。金字塔に王手をかける1999安打目は、チームにとっても貴重な勝ち越し弾となった。

 あと1本――。スタンドの期待とは裏腹に、稲葉の第4打席は回ってこなかった。8回、1番・田中から始まった攻撃は2死から3番・糸井が四球で出塁したが、続く4番・中田は三振に倒れてチェンジ。1点リードで突入した9回の守り、守護神・武田久がロッテ打線を
無失点に抑え込み、勝利を決めた。

 大記録達成は持ち越しとなった稲葉。だが、栗山監督の51歳の誕生日を白星で飾る“祝砲”に、試合後は笑顔だった。

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