松井を待ち受けるいばらの道…レイズとマイナー契約へ

[ 2012年4月25日 06:00 ]

ニューヨーク市内の施設で1人で打撃練習を積み重ねてきた松井。レイズとマイナー契約を結ぶことが決定的となった

 アスレチックスからFAとなり、所属先が決まらないままシーズンを迎えていた松井秀喜外野手(37)が、レイズとマイナー契約を結ぶことが23日(日本時間24日)、決定的となった。複数の米メディアが合意間近と伝えた。日米通算505本塁打のスラッガー。今後は3Aからスタートしてメジャー昇格を目指すが、レ軍のポジションに空きはなく厳しい戦いを余儀なくされる。節目の米10年目。松井のシーズンがようやく始まる。

 今年2月22日の渡米後も、「やるべきことをやって待つだけ」と黙々と吉報を待ち続けた松井に、ついに光が差した。

 レイズと合意間近。自身も23日朝に父・昌雄さん(70)に「オファーをいただいた。交渉を進めていて、契約できるかもしれない」と連絡を入れた。チーム関係者は交渉が最終段階だと認めており、今週中の契約を目指しているという。

 これまで古巣ヤンキースやドジャースなどが興味を示したとされるが、正式なオファーは初めてとみられる。

 レ軍の地元紙セントピーターズバーグ・タイムズ(電子版)によると、契約後はフロリダ州ポートシャーロットのキャンプ施設での練習を経て、ノースカロライナ州の傘下3Aダーラム・ブルズに合流。松井はニューヨーク州内で1人練習を続けてきただけに、実戦感覚を取り戻すことが最大のテーマだ。しかし契約はあくまでマイナー。メジャーの舞台へはい上がるには、厳しい道のりが待っている。

 正式契約、メジャー昇格となれば、3年ぶりのア・リーグ東地区復帰となる。日本球界のラブコールを断り、選手生命の危機とも言われる中で、退路を断ってマイナーからの再出発。古巣ヤ軍や松坂がいるレッドソックスとの対決に臨むためにも、松井はチーム内の競争を勝ち抜かなければならない。

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2012年4月25日のニュース