中日・浅尾に不安 登板過多で疲労蓄積?被打率上昇

[ 2012年4月24日 07:45 ]

過重登板の疲労が心配される浅尾

 球界を代表するセットアッパーとして活躍を続ける中日の浅尾拓也投手(27)。10、11年はシーズン70試合以上に登板し中日の連覇に大きく貢献した。今季もここまでチーム試合数の半分を超える11試合に登板。1勝6ホールドの数字を残しているが、内容面でやや不安材料も。今季の投球成績を検証した。

 浅尾は10日の巨人戦で通算142ホールドをマーク。ウィリアムス(神)を抜く、通算ホールドのプロ野球新記録を達成した。05年から採用された歴史の浅い記録だが、浅尾は入団わずか6年目で頂点に立った。

 今季はここまで11試合に登板し1勝6ホールド。ただし、1日、22日といずれも広島戦で同点に追いつかれ先発山本昌の白星を消してしまった。12日の巨人戦でも無失点ながら被安打3。10年、昨季とも1試合3安打以上を許した試合は3度止まり。それが今季は1日広島戦の3本と合わせ早くも2度ある。

 状況別の被打率をみても序盤とはいえ、得点圏で・308と過去2年の1割台から上昇。カウント別では1ストライクから・600と痛打されるケースが目立つ。さらに過去2年は1割台に抑えていた右打者に・348と攻略されている。

 2シーズン合計で140試合以上に登板した投手は、過重登板の疲労からか、翌年の成績は総じて芳しくない。07、08年に最多の合計159試合に登板した久保田(神)は09年に右肩故障で戦線を離脱。合計151試合と2番目に多い浅尾の起用法もより慎重にならざるを得ないだろう。

 幸い今季の中日は浅尾以外の中継ぎ投手の防御率が0・82と充実。新人の田島が16回無失点、新外国人のソーサも6回1失点(自責点0)と厚みを増している。浅尾の登板過多回避へ、他の救援陣がしっかりカバーしたいところだ。

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2012年4月24日のニュース