中畑監督猛抗議でラミ燃えた!DeNA最下位脱出

[ 2012年4月22日 06:00 ]

<D・神>5回1死一塁、荒波の右線二塁打で一輝が本塁タッチアウトになったことに抗議する中畑監督

セ・リーグ DeNA4-3阪神

(4月21日 横浜)
 最下位脱出だぜ!DeNAは21日、阪神を下し、本拠・横浜スタジアムで初の連勝。ナイターで敗れた巨人を抜いて5位に浮上した。中畑清監督(58)は5回の本塁でのクロスプレーをめぐり、初めて抗議。指揮官の気迫はナインにも伝わり、今季初の1点差勝利をつかんだ。4番・アレックス・ラミレス外野手(37)も2安打1打点と復調の兆し。依然、借金は5ながら、熱い指揮官とともに一つ一つ上を目指していく。

 1点の重みを知っているからこそ、一目散に鬼の形相で本塁へ駆け寄った。約1分間の初抗議。横浜スタジアム初連勝を飾った中畑監督は試合後も熱かった。

 「あれはセーフだよ。ゲームの流れが変わるくらいの大きな判定。血管が3本くらい切れそうだった。いや、切れたんじゃないかな?」

 問題のシーンは1点リードの5回1死一塁。荒波の右翼線を抜ける打球で、一塁走者の一輝が一気に本塁を狙った。岡崎のブロックをはじき飛ばして生還したかと思われたが、工藤球審の判定はアウト。指揮官は納得がいかず、本塁付近で身ぶり手ぶりを交えながら抗議した。「工藤君の鼻の頭にかみつきたかった」と振り返るほどヒートアップ。巨人1軍打撃コーチ時代の94年7月24日中日戦(ナゴヤ)では判定をめぐり一塁塁審を突き飛ばして唯一の退場処分を受けた。しかし、今はチームを率いる監督としての責任がある。「長い時間抗議することはプラスじゃない」と込み上げる怒りをグッと抑え、一塁ベンチへと戻った。

 中畑監督の熱い思いは、不調のラミレスにも伝わった。6回。「監督が選手のためにああいうこと(抗議)をしてくれたら力が入る」と、先頭で左前打を放ち、貴重な追加点の呼び水となった。2点を追う4回には無死一、二塁から右前打で敵失を誘って2者を生還させ、11日ヤクルト戦(神宮)以来の打点をマーク。マルチ安打は8日の広島戦(横浜)以来、10試合ぶりとなった。

 この試合前まで打率・220で、本塁打0。前日の阪神戦(同)では7回の守備中に途中交代という屈辱を味わった。それでも直々に守備固めの理由を説明され「ボスが勝利のためにベストと思ってやったことだから」と納得した。そんな主砲の復調に指揮官も「4番としての仕事ができた。重い空気を払いのけてくれたね」と満足顔だ。

 試合終了から約3時間後、ナイターで巨人が敗れたため最下位を脱出した。「ウチは最下位が定位置のチーム。最下位争いだ、バカ野郎!でもウチには相手を見ている余裕はありません」と中畑監督。順位が1つ上がったぐらいで喜んだりはしない。「熱いぜ!」の旗印の下、4年連続最下位のチームは確実に生まれ変わろうとしている。

 ▼DeNA・小池(4回無死三塁、中前へ決勝適時打)エラーも絡んでいたし、そのままの流れで打席に入れた。

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