マートン 3打点“荒稼ぎ”も「ボチボチデンナア!」

[ 2012年4月20日 06:00 ]

<神・ヤ>6回2死一、二塁、マートンは右中間に2点適時二塁打を放つ

セ・リーグ 阪神4-3ヤクルト

(4月19日 甲子園)
 阪神・マートンの軽妙な日本語に、スタンドは沸きに沸いた。

 「マアマアネ。ボチボチデンナア!」。やはり頼れる男は違う。2度のビハインドをものともしない逆転勝ち。劣勢をはね返して首位を堅持した和田監督は、「しっかりしたゲームができた」と力強くうなずいた。試合の流れをググッと引き寄せたのは、勝負強さ満点の助っ人だった。

 1点を追う6回。「マートンに回れば何とかしてくれる」。指揮官はそう願った。そして訪れた2死一、二塁で、巧打の6番打者が石川の132キロの直球をはじき返す。右中間を破る逆転の2点二塁打。2回無死二、三塁での同点右前打に続く快打で、計3打点を稼いだマートンは「ああいう場面でヒットを打てて、自分としても誇りに思う」と胸を張った。

 開幕前に左太腿裏の筋挫傷。その影響もあり現在は6番を打つ。それでもここ3試合連続安打で、打率も・294と3割は目前だ。今や患部のテーピングも必要ないほどに回復。本人も「打席での感覚が少しずつ良くなってきている」と十分な手応えを感じている。2本の適時打こそ、全開近しを物語るものだった。

 「気持ち的には一日でも早く上位を打たせたい」と和田監督。昨季まで2年連続最多安打の助っ人への信頼感は不動だ。「毎日全力でプレーしてチームの勝利に貢献したい」とマートン。そのバットは、首位をキープするチームに必要不可欠といえる。

 ▼阪神・片岡打撃コーチ(マートンの活躍は)効いたね。逆方向に打てている。ああいう打者がいると相手も嫌だろう。マートンらしさが出ていた。

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2012年4月20日のニュース