ブラゼル キラー弾 4本全てがヤクルト戦の“離れ業”

[ 2012年4月18日 06:00 ]

<神・ヤ>4回無死一塁、阪神・ブラゼルは左越えに先制の2点本塁打を放つ

セ・リーグ 阪神4-0ヤクルト

(4月17日 ほっと神戸)
 ため込んだ怒りはバットで発散した。0―0の4回無死二塁。阪神のブラゼルが1ボールからロマンの投じたチェンジアップを左翼席最前列に打ち込んだ。逆方向へ運んだ技ありの一発は、両リーグ単独トップとなる4号。4本全てがヤクルト戦というキラーぶりだ。チームの連敗を2で止め、首位をがっちりキープした。

 「1打席目のチャンスに打てなかったので、何とか打ちたい気持ちが強かった。入るとは思わなかったよ。頭を下げて、精いっぱい走らないといけないと思っていた」

 ふがいない自分に対する怒りもあった。15日の中日戦(甲子園)は結膜炎でスタメン落ち。3試合ぶりに先発出場したこの日は初回2死一、三塁の好機で二ゴロに倒れていた。11日の広島戦(マツダ)では内角攻めにイラつき、「目が合った」とマウンドの福井に詰め寄った。さらに広島ベンチからの声に激高。両軍ベンチが飛び出す乱闘寸前の騒動を引き起こし、退場処分を受けた。

 悪い流れは見事に断ち切った。和田監督も「2試合スタメンから外れて、思うところがあったのだろう」と大砲の活躍に目を細めた。2位に並ぶ中日、ヤクルト、広島の3チームに1・5ゲーム差をつける単独首位。この日、5回終了後の球場上空に数百発の花火が打ち上げられた。季節外れの華やかさだが、今の阪神にはよく似合っていた。

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2012年4月18日のニュース