かつてない不利…「43勝」消えたソフトバンク 連覇への条件は

[ 2012年4月17日 09:00 ]

ソフトバンクの和田(左)、杉内(右)と談笑するホールトン(2011年10月撮影)

 昨季日本一のソフトバンクが、今季もシーズン序盤ながら首位に立っている。先発陣からホールトン、和田、杉内の3人が移籍。日本一チームとしては例を見ない戦力流出は、大きな痛手のはずだ。90~92年の西武を最後に出ていない連続日本一に必要なものを探る。

 チーム初の連続日本一を狙うソフトバンクに、大きな困難が立ちはだかっている。昨季の先発投手陣から19勝で最多勝のホールトンと8勝の杉内が巨人に、16勝の和田が大リーグに移籍。昨季チームの88勝の約半分にあたる43勝を挙げた投手が一度にいなくなった。連続日本一は難しく、90~92年3連覇の西武を最後に出ていない。その西武の91年の投手勝利数の流出は4勝、92年は0勝。それ以前を含めて最多の22もの白星を失った97年ヤクルトは、翌98年は4位と戦力ダウンをカバーしきれなかった。今季のソフトバンクは、その倍近い白星が流出。史上もっとも厳しいハンデを背負っている。

 CSがあるとはいえ、日本一への最短ルートはリーグ3連覇。今季は西武で昨季9勝の帆足、新外国人を3人補強した。だがその新戦力が不振で、先発投手の防御率は3・14と12球団中11位。新戦力が計算できないなら、昨季から在籍する選手が踏ん張るしかない。昨季ほどの圧勝Vではなくても、5、6人が各5勝前後を上積みしなければ優勝には届かない。ダイエー時代には日本一翌年の00年に11勝の工藤が移籍も、チーム打率を4位から2位に上げリーグ連覇。04年は松中が3冠王の活躍でリーグ戦1位を維持した(プレーオフで敗退)。先発陣が苦しんでも昨季打率1位の打線が助けて勝ち星がつけば好循環を生む。内川や松田、本多ら打線が奮起し岩崎や山田ら若手の成長や新垣の復活につなげることが、目標への条件になる。

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2012年4月17日のニュース