マエケン好投も勝ち逃す「1-0で勝てる投手に」

[ 2012年4月13日 06:00 ]

<広・神>7回2死、マートンの中前打で転倒する前田健

セ・リーグ 広島1-1阪神

(4月12日 マツダ)
 若きノーヒッターは最少得点差を守り切れなかった自分を責めた。「あの回を抑えていたら、試合に勝っていた。連敗中で、絶対に勝たなければいけないところで(登板が)回ってきたので、勝ちたかった…」

 7回7安打1失点。苦しみながら試合を作り、勝利投手に値する投球を披露した。打線の援護に恵まれず、試合は引き分けに終わったが、広島の前田健はその原因をあくまでも自分に求めた。

 前回登板の6日横浜戦(横浜)で史上74人目のノーヒットノーランを達成。前日11日に24回目の誕生日を迎え、本拠地凱旋登板に臨んだ。この日は前回とは異なり、7回までで4度、先頭打者の出塁を許す苦しい投球。それでも粘り強くスコアボードに「0」を並べた右腕だが、7回、不運な形でリードを失った。2死から連打で一、二塁とされると、代打・桧山の止めたバットにはじかれた打球は梵のグラブをかすめ、中前に落ちる同点適時打となった。

 「1―0で勝てる投手になりたい。勝てれば投手としてレベルアップできる」

 理想と目標を高いところに置くだけに、不運な形であっても失点が許せなかった。

 野村監督は「1点を守り切るのは苦しい。援護してあげないと」とエースに勝ち星を付けることができなかった打線に苦言を呈した。前田健は「1年やっていれば、こういう日もある。今が先発陣の我慢しどころ」と前を向く。エースは気丈に長いシーズンを戦い抜く。

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2012年4月13日のニュース