ハマの番長舞い上がった!「メチャメチャうれしい」

[ 2012年4月2日 06:00 ]

<神・D>三浦(右)の肩を抱き握手をかわす中畑監督

セ・リーグ DeNA6-2阪神

(4月1日 京セラD)
 勝利のハイタッチの列で、DeNA・三浦が中畑監督から左肩を抱かれた。「メチャメチャうれしい。ナイスピッチングって言われて…。うれしくてあまり覚えていない」。常に冷静な右腕が舞い上がるほど、特別な白星だった。

 分岐点は1点リードの6回2死二、三塁。4番・新井を3球続けて内角でえぐる。そして外角スライダーで追い込み、最後は再び外角に最速142キロの直球で見逃し三振だ。相手の裏をかく配球、絶妙な制球力を披露した5球だった。これで阪神戦は通算44勝目。虎キラー健在を示す7回2失点に、中畑監督も「大輔さまさま。私にとって神様みたい」と絶賛した。

 04年アテネ五輪で共に戦った指揮官とは特別な絆で結ばれている。昨年12月の会食の際、若手育成を重視する考えを伝えられ理解した。背番号18を背負うベテランは、開幕投手としてプロ野球記録の7連敗中。リベンジの気持ちがないと言ったらウソになる。しかし「俺はもういいんだよ。1年間先発で結果を残す方が大事」。4年連続最下位から上位浮上へ、黒子に徹する覚悟を決めた。

 プロ21年目。横浜大洋ラストイヤーの92年にプレーし、親会社がTBSに替わった02年も同じく初勝利をチームにもたらした。「生まれ変わろうという強い気持ちでみんなやっている。高崎や国吉に刺激を受けているし、こっちも刺激を与えられれば」。登板間隔を十分に空けるため、2日に出場選手登録を抹消される。「チームの考えがあるから。次の試合に向けてしっかり調整したい」。逆襲のシーズンへ、三浦は快調に滑り出した。

 ≪三浦 虎キラー現役2位44勝≫DeNAが今季初勝利。この日は先発の三浦が7回2失点で白星を挙げた。阪神戦はこれで通算44勝目(20敗)。阪神戦の最多勝利は金田(国鉄、巨)の74勝だが、現役では山本昌(中)の45勝に1勝差に迫った。今季のDeNAの先発投手は開幕戦の高崎が6回0/3、ブランドンが5回1/3と3試合全て責任投球回をクリア。チームで開幕3戦まで先発がそろって5回以上を投げ切ったのは04年三浦(7回)、ウォーカー(6回)、斎藤(6回)以来8年ぶり。

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2012年4月2日のニュース