通算2314安打、首位打者2度の榎本喜八さんが死去 

[ 2012年3月29日 20:51 ]

ロッテ時代の榎本喜八さん=1971年

 プロ野球ロッテなどで通算2314安打を放ち、「ヒットマシン」の異名をとった榎本喜八(えのもと・きはち)さんが14日午前2時4分、大腸がんのため東京都新宿区の病院で死去した。75歳。東京都出身。葬儀・告別式は既に済ませた。

 東京・早実高から1955年、毎日(現ロッテ)に入団。高卒ルーキーとして開幕戦に先発出場するなど打率2割9分8厘、16本塁打で新人王に輝いた。山内一弘、田宮謙次郎らと「ミサイル打線」の中軸を担い60、66年に首位打者を獲得。72年まで通算2222試合で打率2割9分8厘、2314安打、246本塁打、979打点を記録した。一塁手で9度のベストナインを獲得した。

 31歳229日での通算2000安打到達は日本のプロ野球で最速。イチロー(マリナーズ)は2004年、30歳212日で日米通算での2000安打に到達している。

 ▼ソフトバンク・王貞治球団会長の話 (早実高の)四つ上の先輩で荒川道場では一緒に練習をさせていただきました。プロの厳しさを目の当たりにして、すごい世界に入ったと思いました。一緒にプレーできなかったことが、心残りです。ご冥福をお祈りいたします。

 ▼ロッテ・西村徳文監督の話 自分が入るだいぶ前にやめられていたが、すごい人だという話はずっと聞いている。できればお会いして話したかった。

 ▼ロッテOBの有藤通世氏の話 新人で最初に見たプロ野球選手が榎本さんで、その打撃を見てとんでもない世界に入ってしまったと思ったのを覚えている。プロで生きていくためには榎本さんに追いつかなきゃいけない、という思いでずっとやってきた。

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2012年3月29日のニュース