1メートル71“小兵”城間が完封 背番号4の意地見せた

[ 2012年3月26日 06:00 ]

<北照・光星学院>完封勝利を挙げた「背番号4」の光星学院・城間

センバツ1回戦 光星学院3―0北照

(3月25日 甲子園)
 最後は内野手仕込みの華麗なフィールディングで、完封劇を完結させた。9回2死一、三塁。光星学院の城間は一塁方向のボテボテのゴロに素早く反応、左腕を精いっぱい伸ばして処理した。

 初の甲子園で快投。「(最後は)捕ろうかどうか迷ったけど、自分で捕った方が安心。完封できて気持ちよかった」と白い歯を見せた。

 花巻東・大谷や大阪桐蔭・藤浪と1メートル90を超える長身投手が注目を浴びる中、城間は1メートル71の小兵右腕だ。前チームで外野手兼投手だった、昨年のヤクルトのドラフト1位・川上から教わったカットボールと、自己最速を1キロ更新する140キロの直球で内野ゴロ13個と打たせてとる投球スタイル。8回には本来なら内野手が捕るマウンド付近の高いフライも自身でキャッチし「5人目の内野手」を体現した。被安打7。再三のピンチを切り抜けた右腕に仲井宗基監督も「勝ちに不思議の勝ちあり」と笑った。

 投手として入学も、昨春センバツはベンチ外。出場機会を求めて内野手を兼任した昨夏も控えだった。新チームでも背番号1は最速145キロ右腕・金沢に渡った。それでも「背番号4でもマウンドに立てればいい」と話す城間の背中は、エース級の輝きを放っていた。

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