持ち味出した“ダルダル対決”浪速のダルが制す

[ 2012年3月21日 18:29 ]

花巻東戦に先発した大阪桐蔭・藤浪

第84回選抜高校野球第1日 大阪桐蔭9-2花巻東

(3月21日 甲子園)
 「東北のダルビッシュ」VS「浪速のダルビッシュ」。1回戦屈指の好カードとなった“ダルダル対決”は、ともに持ち味を出しながら、軍配は大阪桐蔭・藤浪晋太郎投手に上がった。

 投手としてだけでなく、打者としても高い評価を受ける花巻東の大谷翔平投手は2回の第1打席、ベルト近くの高さに入ってきたスライダーをどんぴしゃりのタイミングでとらえて右越え本塁打。甘いコースだったとは言え、軽いスイングでスタンドまで運んだ打撃は、非凡なセンスの片鱗を垣間見せた。

 投げては5回まで2安打無失点に抑えたものの、中盤から高めへ抜ける変化球が徐々に増え、6回、7回で5失点。6回に浴びた勝ち越し打、7回に許した2点本塁打はともに高めへ浮いたスライダーだった。

 先行を許した藤浪だったが、投手としての馬力は大谷以上。球威抜群の直球、2種類のスライダーを中心に12個の三振を積み重ねた。許したヒットの半分以上は内野安打や当たり損ねのゴロが内野の間を抜けていった打球。力で花巻東打線をねじ伏せた。

 ともに最速で150キロをマーク。前評判に違わぬ剛速球を披露し、2人とも二桁の三振を積み重ねたが、与えた四死球は大谷が11個に対し藤浪は2個。藤浪もやや荒れ気味だったものの、3ボールまでで留める“上手さ”で2失点に抑える結果となった。

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