斎藤 移籍初登板に思わぬ“刺客”蜂の大群襲来

[ 2012年3月6日 06:00 ]

<ダイヤモンドバックス・ジャイアンツ>試合中にジャイアンツのベンチ前に群がる蜂の大群

オープン戦 ダイヤモンドバックス1―11ジャイアンツ

(3月4日 スコッツデール)
 斎藤もビックリ!アリゾナ州スコッツデールで4日(日本時間5日)に行われたダイヤモンドバックス―ジャイアンツ戦で、突如、蜂の大群が出現。41分間中断するハプニングが起きた。ダ軍の斎藤隆投手(42)は6回からオープン戦に初登板したが、1回を2安打2失点。リズムを狂わされた?のか、メジャー7年目で5球団目となるベテランも、蜂にはお手上げ状態だった。

 斎藤は試合後「きょうは全部蜂のせいにしてください」と苦笑した。移籍初の実戦マウンドは1回2失点。思わぬ「刺客」にかき乱された。

 2回1死二、三塁、ジ軍の攻撃中。突然、ダ軍の中堅手ヤングが左翼方向へ逃げ出した。右翼付近に蜂の羽音の大合唱を聞き「1、2匹なら怖くないけど、500、600となれば別だよ」と避難。大群はその後、ジ軍側の一塁ベンチ付近へ。球場は一時パニック状態となり、試合は41分間中断した。その間、ジ軍の1番打者パガンはタオルで顔を覆い、必死に防御。「すぐ逃げ込めるようにトイレの前にいた」と息を殺していた。

 アリゾナ州は「キラービー(殺人蜂)」と呼ばれる気性の荒いミツバチが出現するエリア。この日、ダ軍の本拠ソルトリバー・フィールズは、昨年の開場以来最多の1万2568人を動員したが、レモネードや綿あめなど野球場ならではの「エサ」を投入して、蜂の大群をファンから遠ざけることに成功。刺された被害が報告されたのは球場係員1人だけだった。

 しかし、プレー上での「被害者」は多数。ダ軍先発のエース・ケネディは中断が長引いたため1回1/3で交代。リズムが崩れた救援陣も精彩を欠き、カーク・ギブソン監督は「試合の中で適応できないことがあった。一番は蜂」とこぼした。「締めてやろう」と0―8の6回に登板した斎藤も、遊失に始まり1回2失点。自責点0でも「良い球と悪い球がはっきりしている。大いに反省し次に生かしたい」と課題を口にした。

 一方、前日に本拠地でガス漏れ騒動があったジ軍はトラブルに慣れっこなのか、攻守に影響を見せず。ブルース・ボウチー監督は「あしたはナイターだから、コウモリか?」と余裕があった。

 ▽過去の蜂によるトラブル 09年7月2日のパドレス―アストロズ戦で、ア軍の9回表攻撃中に左翼付近に多数の蜂が現れ52分間中断。同戦にはア軍・松井稼(現楽天)も出場していた。左翼付近でファウルボールを処理する女性スタッフが置いたジャケット内に女王蜂が進入し、蜂の大群に。専門家を呼び、ジャケットごと運び出した。松井稼は「一大事でした。あんなの初めて」と話した。

続きを表示

2012年3月6日のニュース