藤岡 前回の9倍観衆にも動じず 鷹打線3者凡退斬り

[ 2012年3月5日 06:00 ]

<ソ・ロ>強力ソフトバンク打線を1回零封のロッテ・藤岡

オープン戦 ロッテ3-4ソフトバンク

(3月4日 ヤフーD)
 押した。押しまくった。オープン戦初登板。ロッテのドラフト1位・藤岡は、これでもかと真っすぐを投げた。1イニングを3者凡退。スライダー以外の変化球を封印し、全18球中14球が直球だった。

 「粘られても四球を出さず、先頭打者を打ち取れた。制球は少しアバウトだったけど、3人で抑えられ良かった」

 10球続けて同じ握りで腕を振った。5回、先頭の細川にオール直球勝負を挑んだ。3ボール1ストライクから5球連続でファウル。最後は中飛に仕留めた。続く本多をこの日最速の144キロで見逃し三振。明石への3球目、142キロは地面を叩くワンバウンドとなった。まさにアドレナリン全開。気合で昨季の日本一打線を抑え込んだ。

 メンタル面も合格だった。この日の敵地・ヤフードームには2万6719人の観客。2月28日の西武との練習試合(春野)は観衆3000人だった。約9倍の視線が注がれる中で「大観衆といっても敵なので。意識せずに投げた」と打者に対して集中。西村監督は「こういうところで投げさせたかった。この雰囲気の中でゼロは次につながる」とうなずいた。

 直球で押しまくりながら、一方で空振りはゼロ。最速153キロ左腕とすれば物足りない。「もう少し空振りが取れたら良かった。まだベストではない。徐々に挙げていかないと」。次回は10日の楽天戦(倉敷)に先発する左腕の理想は、まだまだ上にある。

 ▼ロッテ・渡辺俊(先発で4回5安打3失点)先頭を出して盗塁され、内容が悪かった。左打者の内角にスライダーをうまく使えたのは収穫だった。

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2012年3月5日のニュース